☩「WYDリスボン大会は『キリストとの出会い』を体験する機会となった」水曜恒例一般謁見再開

(2023.8.9 Vatocam News  By Deborah Castellano Lubov)

    恒例の7月の”夏季休暇”を終えられた教皇フランシスコは9日、水曜一般謁見を開会され、「世界青年の日(WYD)」リスボン大会出席を主たる目的としたポルトガル訪問を振り返り、大会が若者たちにとって、「キリストに出会い、信仰を発見し、神の愛を体験する機会」となったことを強調された。

 バチカンのパウロ6世ホールで行われた一般謁見で教皇は、 「新型コロナの世界的大感染後のリスボンでの大会は、誰もが神の贈り物だと感じました… 神が若者たちの心を動かし、歩ませ、イエスを探しに行こうとされたのです」とされ、「WYDは、教会を通じた生けるキリストとの出会い、信仰を成長させ、多くの人が神の呼びかけを見つける出会い、そして、しばしば、結婚、奉献生活、司祭職への呼びかけの機会を提供します。… 大会に参加した一人ひとりにとって、それは、恵みにより、神の民の一員として召されていることを発見し…すべての民に喜びの福音を宣べ伝えるために遣わされた喜びです」と語られた。

 また教皇は、この時代、そして歴史を通じての聖母マリアの臨在、特に、ポルトガル訪問中に、ファティマで聖母に祈られた時のことを思い起こされ、 「マリアは、私たち皆の母です。彼女は私たちを決して待たせることがありません」とされ、御出現の現場では、病気の若者たちとともに、「神が世界の魂の病、特に高慢、嘘、敵意、暴力の病を癒してくださるように祈りました。私たちは、自分自身、そした欧州と世界の、マリアの御心、マリアの汚れなき御心への奉献を新たにしました。 世界各地で非常に多くの戦争が起きている中で、私は平和を祈りました」と述べられた。

 続けて、大会に参加したウクライナの若者たちが、他の参加者たちとは全く異なる辛い体験を持って参加したことについても思い起こされ、「彼らも多くの若者と同様に、『キリストに会うため』に大会にやって来ました。彼らが大会に出ている間も、ウクライナでは(ロシアによって起された)戦いが続いています」と、ウクライナの悲惨な現状を思いやられた。その一方で、 「WYDは、『恐怖、孤立主義や武器』などがない世界が可能であることを、私たちに示す集まりでもありました」と指摘された。

 謁見での説教の最後に、教皇は、聖母マリアが世界中の若者と、ポルトガルの国民を祝福してくださるように祈るとともに、WYD大会やご自身のポルトガル訪問に関わったすべての人に感謝を表明された。

 教皇は、海外訪問として、ポルトガル訪問の後、今月末から9月初めにかけてモンゴルを歴代教皇として初めて訪問され、さらに9月下旬に移民・難民に関する地中海会議参加のため、フランスのマルセイユを訪れられる予定だ。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

このエントリーをはてなブックマークに追加
2023年8月10日