教皇フランシスコ、教皇庁教理省の定例総会参加者と( バチカン宮殿 で、Vatican Media)
最初に教皇は、この定例総会で「秘跡の有効性」について考察したことを取り上げ、「教会生活は秘跡によって養われ、成長するものであり、司祭たちには、それを行う上で、また信徒たちにその秘跡を通して恵みの宝を伝える上で、特別な配慮が必要とされます」と話された。
そして、「秘跡を通して、信者たちは預言と証しの力を得ます… 今日、私たちは『新しい命の預言者と愛の証人』を緊急に必要としています。秘跡の素晴らしさと、その救いの力を愛することで、信者たちにもその愛を伝えましょう」と参加者たちを促された。
次に、教皇は「尊厳」に関して、「キリスト者として、あらゆる状況において人間とその尊厳の保護を、第一に据える努力を怠らないように」と求められた。
そして、教理省が現在、「尊厳」をテーマにした文書を準備していることに触れ、「この文書が、見捨てられた人たちの権利のために、日常生活を通して闘うすべての人に寄り添い、彼らを助けることができるように」と希望された。
また「信仰」については、ご自身の使徒的勧告「福音の喜び」の発表10周年と、2025年の聖年を踏まえつつ、「現代世界、特に若い世代に、福音を告知し信仰を伝えるために、新たな情熱と考察を必要とする時が来ています」と強調。
関連して、先に教理省から発表された「祝福の司牧的意味についての宣言『フィドゥチァ・スプリカンス』」に関して様々な議論が起きていることについて、「信仰の歩みを進めるために助けを求めるすべての人々に、『司牧的、自発的祝福』を通し、主と教会の寄り添いを、具体的に示すことを意図したもの」と説明。
この宣言を読み解く上で重要なのは、「これらの祝福は、典礼的性格を持つあらゆるコンテクストと形式には含まれないものであり、これを受けるには倫理的完全性を必要としないこと、また、あるカップルが自発的に祝福を求めて近づく時、祝福の対象は『カップル』ではなく、単に『その祝福を願う人たち」である、という2点」を強調された。
教皇は教理省関係者の日ごろの任務に感謝され、主の助けと共に前進するよう励まされた。
(編集「カトリック・あい」)