☩「国を離れるか、留まるかの選択は、基本的人権に属する」-「世界移民・難民の日」に

(File Photo): Pope Francis greets a young migrant during his visit to Mytilene Refugee Camp in 2021(File Photo): Pope Francis greets a young migrant during his visit to Mytilene Refugee Camp in 2021  (Vatican Media)

(2023.9.24 Vatican News By Francesca Merlo)

    教皇フランシスコは24日、年間第25主日正午の祈りの説教に続けて、この日がカトリック教会の「世界移民・難民の日」に当たることを踏まえて、「自国を離れるか、留まるかの選択の自由を当事者たちが持つこと、そして、自国を離れ、どこに行っても、喜んで受け入れられること歓迎されること」の重要性を改めて強調された。

 「国を離れるか、留まるかは、自由に選ぶことができる」という今回の移民・難民の日のテーマは、「国を離れることが強制されたものではなく、自発的かつ尊厳ある選択であることの重要性を強調している。

 教皇は、「基本的人権である移住の権利の行使が、多くの人にとって悲惨な状況によって”義務”となっている。『移住しない』という権利もなければなりません」と述べ、住民たちが故郷に留まる権利、尊厳が保障され、自分の土地を持ち、充実した生活を送る権利もあることを強調された。

 さらに、 「世界(の平和と安定)は、苦難、紛争、そして気候変動による壊滅的な影響によって損なわれ、数え切れないほどの人々が家を捨て、他の場所に避難することを余儀なくされています」と訴えられた。

 そして、世界のすべての個人と国家に対し、「この厳しい現実を認識し、連帯と思いやりで一致するように。避難所と慰めを求めてやって来る人々に対し、受け入れ態勢を造るだけでなく、心から受け入れ、助け、導き、一緒になるような共同体社会を作るように、努めてください」と求められた。

 このような叫びは、前日23日に教皇が閉幕式に参加されたマルセイユでの「Rencontres Méditerranéennes」(地中海会議)と共鳴するもの、と指摘された。 教皇はこの場で、「この困難な時期に、共感と団結の精神を抱き、避難を求める人々を心を開いて歓迎しようではありませんか」と呼び掛けられている。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

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2023年9月24日