☩「ルワンダ大量虐殺の悲劇を忘れるな」孤児院支援団体との会見で

Pope Francis meeting with members of "Nolite timere"Pope Francis meeting with members of “Nolite timere”  (VATICAN MEDIA Divisione Foto)
    教皇は27日、30年前1994年のルワンダ大虐殺を受けて設立されたルワンダの孤児院支援のイタリアの非営利団体「Nolite Timere (‘Do not fear’)」のメンバーたち会見され、 「あの虐殺はとても酷かった。決して忘れてはなりません。同じことが二度と起きないように」と語られた。

 ルワンダ大虐殺は、1994年4月6日のルワンダのハビャリマナ大統領と隣国ブルンジンタリャミラ大統領の暗殺から、ルワンダ愛国戦線 (RPF) が同国を制圧するまでの約100日間に起きたもの。フツ族系の政府とそれに同調するフツ族過激派によって、多数のツチ族とフツ族穏健派が約100万人、ルワンダの全人口の2割が虐殺された。

 は、このルワンダ大虐殺で孤児となった子供たちを支援するためにルワンダのムバレに設けられた孤児院の運営資金を集めている。
 教皇は会見で、「『Nolite Timere 』のスローガンは『再び始めることへの希望をもたらす』です。『再び始めるために』、これは素晴らしいこと。皆さんが何百人もの子供たちを施設に迎え、このような具体的なやり方で続けて来たのは素晴らしいことです」 と讃えられた。
 ルワンダの首都キガリ郊外にある孤児院は、当時のバチカン大使、ペンナキオ大司教によって設立された。「Nolite Timere」のウェブサイトによると、この施設には現在、ルワンダ全国から 429 人の孤児と貧しい子供たちを受け入れている。そして資金援助だけでなく、ボランティア グループもこの孤児院に派遣している。
  教皇は、「四半世紀にわたって、皆さんは開かれた心と無条件の愛をもって、『子どもたちに笑顔と未来への希望を与えたい』という願いで一致し、彼らのために尽くしてきました」とされ、この施設のロゴに注目し、「団結と分かち合いの象徴であるルワンダのバスケットを描いています。このロゴは、私たちに、人々の間、そして民族の間の壁や分断が増大している現代世界にあって、『慈善活動には障壁がない』ということを思い起させます」と語られた。
 そして、「戦争と武器は、子どもたちの笑顔と未来を奪います。そうならないように、年齢、国籍、文化、社会的地位の違いを超えて、友情の機会を作り、長続きする関係を築こうとするのは素晴らしいことなのです」と強調された。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

このエントリーをはてなブックマークに追加
2024年1月28日