(2023.11.15 Vatican News Francesca Merlo)
教皇フランシスコは15日の水曜恒例一般謁見の最後に、世界の信者たちに向かって、特にウクライナ、聖地、スーダンでの惨状を思い起こしながら、戦乱に苦しんでいるすべての国と人々のために、日々祈るよう、強く求められた。
教皇は、まず、「非常な苦しみの中で”殉教”しているウクライナ」のために祈るよう促された。ウクライナでは、2022 年 2 月にロシアがウクライナに軍事侵攻を始めて以来、9600 人以上の民間人が殺され、1万7500 人以上が傷つけられている。
また 教皇は、「パレスチナとイスラエル」の聖地への祈りを求められた。 10月7日にイスラム過激派組織、ハマスによる奇襲攻撃で1400人以上のイスラエル人が死亡した。これに反撃したイスラエル軍によって、ガザ地区で1万1000人以上が死亡、約2500人が行方不明となっている。
そして 、教皇はスーダンに思いを向けられた。スーダンでは、対立する2つの軍閥の間で4月に勃発した壊滅的な内戦で、推定9000人が殺害され、560万人が家を追われている。この内戦は民族浄化の明らかな兆候を伴った「人道的大惨事」だとされている。
教皇は最後に、「戦争がある世界のすべての地域に思いをはせましょう… 悲しいことに、戦争が、これほど多く起きています」とされたうえで、 「平和のために祈りましょう。毎日、時間をかけて平和のために祈りましょう。私たちは平和を熱望しているのです」と呼び掛けられた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)