(2024.1.6 Vatican News Francesca Merlo)
教皇フランシスコは6日、主の公現の祝日の正午の祈りで、3日のイランでの爆破テロで亡くなった84人の犠牲者のために祈られるとともに、世界を荒廃させている壊滅的な数々の戦争にも思いを向けられた。
イラン南東部 ケルマンでは3日、4年前のこの日に暗殺されたイランの将軍カセム・ソレイマニの追悼式典中に爆破テロがあり、84人が死亡、250人以上が負傷。翌4日、過激派組織”イスラム国”が犯行声明を出した。
教皇は、「イラン国民、特にケルマンでのテロ攻撃の多くの犠牲者の家族、そして多くの負傷者、さらに大きな悲しみに見舞われているすべての人々に寄り添う」ことを表明された。
また、60年前にエルサレムで行われた会合を思い起され、 「60年前のまさにこの時期に、聖パウロ6世教皇とエキュメニカル総主教アテナゴラスがエルサレムで会談し、何世紀にもわたってカトリック教徒と正教会を隔てていたコミュニケーション不能の壁を打ち破った」と語られ、「キリスト教一致への道において、教会の二人の偉大な人物の抱擁から学び、共に祈り、共に歩み、共に働きましょう」と呼び掛けられた。
そして、 その「歴史的な友愛の表明」を踏まえ、中東、パレスチナ、イスラエル、ウクライナ、そして全世界の平和への祈りを願われた。
さらに教皇は 「(今、世界では)非常に多くの戦争の犠牲者、非常に多くの死、非常に多くの破壊が起きています」とされ、「平和を祈りましょう」と、聖ペトロ広場に集まった人々、そして世界中に人々に、重ねて訴えられた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)