・WYDに参加して①「苛酷な環境、でも様々な国の仲間から多くのメッセージをもらった」(土屋みほ)

(2019.3.10 カトリック・あい)

 1月にパナマで開かれたワールドユースデー(世界青年の日、WYD)大会には、日本からも若い人々が参加しました。このほど、参加者の土屋みほさん(横浜教区・茅ヶ崎教会)と吉松愛さん(東京教区・碑文谷教会がその体験、感想をお寄せくださいました。以下に①②として掲載いたします。

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「苛酷な環境、でも様々な国の仲間から多くのメッセージをもらった」・・・土屋みほ(横浜教区茅ヶ崎教会)

 

 私は今回、ワールドユースデーパナマ大会にはじめて参加し、日本中、世界中の仲間と数々の貴重な体験や祈りの日々をともにしました。

 プログラム前半の4日間は、パナマシティでの本大会に向けての準備期間ということで、チトレという、空港からバスで約6時間の町に滞在し、チトレ教区での日々を過ごしました。そこではエコロジー活動としての植樹や、ボランティア活動としての老人ホームでのダンスなど、一人一人が選んだアクティビティに参加し現地の方々を中心に、様々な人と交流を行いました。また、近くの大きい公園(広場)で、チトレ教区に滞在した数千人と共にミサに預かったり、カテドラル周辺でパレードが行われたりと、町中が歓迎と喜びの雰囲気に満たされました。

 プログラム後半の7日間は、パナマシティでの本大会(教皇主催の大会)のプログラムでした。初日は教皇歓迎式典にて教皇様をお迎えし、その後は各国や地域、教区などに分かれてカテケージスを行いました。日本巡礼団は歓迎式典の開催場所から地下鉄で2駅の所にある、聖マリア教会(St. Mary church)を拠点とし、本大会プログラムに参加しました。そして十字架の道行、数十キロに及ぶ徒歩巡礼を経て、徹夜祭(野外宿泊)、閉会ミサに預かりました。最終日はパナマ市街地の訪問やパナマ運河の見学など、観光の1日でした。

 日本巡礼団としては1月16日から1月31日までの約2週間の日程が組まれ、カナダのトロント経由で経て日本~パナマ間を移動するという、片道約30時間超の長旅でしたが、大きな怪我や病気も無く、全員が無事に行って帰ることができました。日本で私たちの無事を祈って下さった全ての方々に、感謝の気持ちでいっぱいです。

 日本からは司教、司祭、シスター、青年合わせて54名の参加でした。中でも、高校生や大学生、社会人など様々な立場や年齢の仲間と共にワールドユースデーに参加出来たことは、私にとっても、新しい発見や学びを得た貴重な機会となりました。

 様々な国の人々と、ひとりの神様を見つめ続ける2週間、また、自分を見つめ続ける2週間。平均気温30度以上、湿度70%前後、ほぼ毎日、数十万人規模の集まりに参加する、という、正直言って、過酷な環境であったことは否定できません。

 でも、生まれ育った環境も、使う言語も、肌の色や目の色も違う人々が大切な人たちのことを思い、祈り、そして歌い、抱き合って、どんな人も変わらない体温に触れている姿は、平和そのものを象徴しているのだなぁ、と強く感じました。

 見るだけでなく、触れること。家のソファに座って、液晶画面越しの世界を知る、知った気になるのではなく、実際に外の空気に触れてみること。人に触れること、心や声に触れてみること。平和のはじまりは、ともに祈ること。ともに歌うこと。少しだけ、外に出てみること。誰か、何かに触れること。神様からだけでなく、名前も知らない無数の仲間からも、たくさんの大切なメッセージを貰いました。

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2019年3月10日