・韓国のカトリック、2019年は前年比で信徒数横ばい、司祭は92人増える

(2020.5.1 カトリック・あい)

 韓国カトリック司教協議会が4月27日に発表した2019年版韓国カトリック統計によると、同年のカトリック信徒数は591万4669人で同国の総人口に占める割合は11.1%、前年比増加率は0.8%でほぼ横ばいとなった。

 韓国のカトリック信徒の年間増加率は、最近では教皇が来韓された2014年が2.2%となったが、その後は毎年、縮小している。信徒の男女比は、男性42.8%、女性57.2%。年齢別の比率は、65歳以上が20.5%を占め、55~59歳が9.5%、60~64歳が9.2%、50~54歳が8.6%、45~49歳と19歳以下がいずれも8.5%。

 19歳以下の信徒が前年に比べて約5パーセント減る一方、65歳以上は約6%増えており、高齢化傾向が明確になっている。そうした傾向は一般信徒だけでなく、聖職者にも見られ、65歳以上の司祭の比率は2012年の9.4%から2019年は14%に増えている。

 全国の聖堂の数は、前年より9つ増えて1,756だが、公所*は昨年より20減って709だ。(訳者注:韓国で「公所」とはカトリックの宗教施設。聖堂より信者数が少なく、多くの公所には司祭が常駐しておらず、普段は公所会長を中心に公所礼拝を行い、定期的に司祭が訪問する時だけミサを奉げる所を、「聖堂」と区別している)

 聖職者は、枢機卿2人、司教42人、司祭5,480人(うち韓国人5,333人、外国人147人)で、前年に比べて92人増え、教区、修道会、宣教会の中で宣教会の司祭数には変動がなかった。

神学生の数は1,209人で、前年に比べて64人減り、約10年前の2010年に比べると27.8%の大幅減少となった。

修道者は男女合計で169の修道会に1万1753人。男子修道会は48で、前年より2つ増え、修道者1594人、女子修道会は前年と同じ121の修道会に1万159人。修練者は男子97人、女子255人で、男子修練者が前年に比べて7人増えたが、女子修道者は32人減り、長期的な減少傾向が続いている。

秘跡の統計を見ると、受洗者は8万1039人で前年より134人増、男女別では男性が増える一方、女性は減った。婚姻の秘跡を受けた者は1万3878人で、前年に比べ289件減少。信徒同士の婚
姻は37.2%、非信徒との婚姻は62.8%。2010~2019年の韓国全体の婚姻の比率が26.7%減少したが、教会での婚姻も30.6%減少した。

主日ミサに参加する信徒の比率は前年と同じ18.3%。

(翻訳「カトリック・あい」高橋哲夫)

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2020年5月1日