・「早急な活動再開を望む」とヨハネ・パウロ2世の呼びかけで始まった障害児支援団体代表

(2021.8.17 バチカン放送)

 タリバンの全土制圧、大統領の逃亡で無政府状態となったアフガニスタンで、現地のカトリック系の障害児支援団体「カブールの子どもたちのために」の責任者、マッテオ・サナヴィオ神父は「混乱の中で外国人駐在者の帰国だけが進んでいる状態。あらゆる支援活動は中断されている」とし、弱い人たちへの支援活動継続のためにも関係者の対話の実現を訴えた。

 「カブールの子どもたちのために」は、カブールの子どもたちへの支援要請を受けた聖ヨハネ・パウロ2世教皇の呼び掛けに世界の14の男女修道会が応じ、2006年からカブールでの活動を始めた。障害児、特に精神障害を持つ子どもたちを受け入れ、特別な教育施設を設けて、小学校入学前の準備としての教育をしている。

 最近では、新型コロナウイルスの感染で、施設の閉鎖、再開を繰り返し、数週間前に施設の活動が再開したものの、国内情勢が緊迫し、施設を再閉鎖せざるを得なかったと、同神父はかたった。タリバンによる全土制圧を受けて、「彼らがどのような対応を示すのか、まだ分からないが、『教育的、社会的活動を妨げるつもりはない』と声明したと聞いている。現在の混乱が落ち着いた後に、速やかに我々の活動が再開できるよう願っている」と語っている。

(編集「カトリック・あい」)

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2021年8月17日