(2022.10.22 FABC NEWS PRESS NOTE)
FABC 総会の「新たな現実」をテーマとする討議の 6 日目は、総会の統括責任者のグラシアス枢機卿が「聖霊の導きとアジアにおける教会の司牧的優先事項」に焦点を当て、全体討議とグループ討議の進め方などについて説明することから始まった。
最初の講演者、バチカン総合人間開発省の移民・難民部門の東アジア・オセアニア地域コーディネーターである村山直子博士は、「難民が襲われている危機」について話し、総会参加者たちに、対応策を提案したうえで、彼らに学び、耳を傾け、支援に協力するよう求めた。
グラシアス枢機卿は、これまでのグループ討議で得られたデータなどをもとに、国や地域での少数派としての司祭、信徒の勇気、積極的に人々の声に耳を傾ける姿勢、開放性、調和、対話と和解、一致した教会、教会のアジア性、継続的な養成、若者、環境、移住・移民、証言と霊的養成、そして貧しい人々などの課題に触れた。
Potsdam Institute for Climate Impact Research (PIK)の創設者で名誉所長のハンス・ヨアヒム・シェレンヒューベル 教授は「気候変動対策の緊急性:リスクと対応」というトピックで講演し、気候変動問題の文書化、世界的な意思決定に関する包括的な説明、気候変動の測定方法とその影響などについて語った。また、取るべき対策の”時刻表”とそれに沿って具体的な措置を講じる必要がある、と強調した。
またバチカン諸宗教対話省のインドニル・コディスワック師は、アジアのように多様な大陸において開放的な対話を創出することの重要性について話し、全体討議に移って議論が続けられた。