(2022.10.12 Vatican News Deborah Castellano Lubov)
教皇フランシスコは12日、同日開幕したアジア司教協議会連盟(FABC)の創立50周年記念総会にビデオ・メッセージを送られ、「友愛を堅持し、貧しい人々と若者に奉仕する教会の使命を真摯に受け止め、対話する中で、聖霊があなたがたに何を語っているのか識別するように」と強く求められた。
*「50年前の訪問で聖パウロ6世教皇が見たアジアの教会は」
メッセージの中で教皇はまず、アジアにおける教会の始まりと、聖パウロ 6 世教皇が 1970 年にアジアを訪問したことを思い起され、この訪問で教皇は、アジアが多くの文化と宗教の本拠地であり、多くの若者がいる大陸であることを経験された、とされた。
そして、「当時のアジアの司教たちは、人々が、若者たちさえも、”運命論”から”人間にふさわしい人生”へと覚醒しつつあり、理想主義的で、自覚があり、心配症で、落ち着きがないが、文化的に多様な社会が、人々の真の共同体となることに目覚めつつあることに、注目していました… そしてこれは、アジアの教会が、貧しい人々の教会、若者の教会、そして他の信条を持つ兄弟姉妹と対話する教会、となるように召されたことを意味していたのです」と語られた。
*「未来に目を向け、聖霊が今、何を求めているかを識別せよ」
また、教皇は未来に目を向けられ、アジアの司教たちに「未来に目を向け、聖霊が今日、あなたがたに何を求めているかを識別するように」促された。そして、「あなたがたは今、集まりを開こうとしています。私は、あなたがたが取り組もうとしている友愛と意見交換の務めに、何らかの形で同行したい、と思っています」と述べられた。
さらに、「地域の司教協議会の集まりが努めて会合を持つことは重要であり、そうすることで教会が形成されます。その歩みの基本的となるのは、聖霊が、アジアの教会に何を語っているか、ということあり、その言葉に、あなたが答えねばならないということです」と説かれた。
*「普遍教会は、”均一の教会”ではない、それぞれの特徴を大事にする教会」
教皇はまた、一般信徒に向けて次のように語られた。
「一般信徒が、洗礼を受け、信徒としての役割を果たし、それぞれの個性を大事にしますように。なぜなら、普遍的な教会は、”均一の教会”ではなく、普遍的であり、それぞれの教会の特徴を尊重する教会だからです」