(2023.4.7 バチカン放送)
聖金曜日の7日夜、ローマのコロッセオで「十字架の道行き」が行われた。退院から間もない教皇フランシスコは、外気の冷え込みを避け、お住まいのバチカン・サンタ・マルタ館から祈りのうちに会場の参加者らと心を合わせられた。
コロッセオでの十字架の道行きには、毎年、黙想のためのテキストが用意され、今年は、教皇が「戦争の時代における平和の声」をテーマに選ばれた。テキストは、教皇の司牧訪問などを通して、世界各地から教皇のもとに届いた、戦争や暴力の中で平和を求める人々の切実な証言と、主の受難の歩みを重ね合わせた内容で、会場でも、各地からの難民など、暴力や紛争による苦しみを身をもって体験した人たちが、14の留を十字架を掲げめぐった。
十字架の道行きは、ローマ教区教皇代理司教アンジェロ・デ・ドナーティス枢機卿の導入の祈りで始まり、キリストの受難の道行の各場面に、聖地やアフリカ、中南米、アジア、バルカン地方、ウクライナとロシアなどからの参加者が苦しみの叫びと平和を求める声を上げた。
そして、イエスの埋葬を黙想する14番目の留の後、ドナーティス枢機卿により、終わりの祈りとして、「14の感謝の祈り」が次のように唱えられた。
主イエス、御父の永遠の御言葉よ、あなたは私たちに沈黙されました。あなたの墓へと私たちを導くこの沈黙の中で、『十字架の道行』の歩みを思い起こしながら、あなたに向けたい言葉がまだ一つあります。それは『感謝』という言葉です。
主イエスよ、感謝します。傲慢をくじく、柔和さに。
主イエスよ、感謝します。十字架を抱いたあなたの勇気に。
主イエスよ、感謝します。あなたの傷からわき出る平和に。
主イエスよ、感謝します。私たちの母として、あなたの聖なるお母さまを与えてくださったことに。
主イエスよ、感謝します。裏切りを前に示したあなたの愛に。
主イエスよ、感謝します。涙を微笑みに変えてくださったことに。
主イエスよ、感謝します。誰も除外しないあなたの愛に。
主イエスよ、感謝します。試練の時、呼び覚ましてくださる希望に。
主イエスよ、感謝します。惨めさを癒す慈しみに。
主イエスよ、感謝します。私たちを豊かにするために、ご自身を無とされたことに。
主イエスよ、感謝します。十字架を命の木に変えてくださったことに。
主イエスよ、感謝します。あなたを殺す者たちに与えた赦しに。
主イエスよ、感謝します。死に打ち勝ってくださったことに。
主イエスよ、感謝します。私たちの夜に光を灯し、あらゆる分裂を和解させながら、皆を同じ天の御父の兄弟としてくださったことに。
(編集「カトリック・あい」)