教皇庁とイエズス会が広報で協定ー教皇が進める広報組織改革の一環

(2017.9.21 バチカン放送)教皇庁広報事務局とイエズス会が21日、バチカンの広報について協力協定を結んだ。

 教皇庁広報事務局のダリオ・エドアルド・ビガノ事務局長は、この協定が、第2バチカン公会議時代にバチカン放送局の総局長を務めたアントニオ・ステファニッツィ神父(イエズス会士)の100歳の誕生日から数日後に締結されたことを強調し、「公会議という教会にとって重要な出来事を、ラテン語や神学になじみのない人々に伝える使命を果たすため、ステファニッツィ神父は、視聴者、情報を受け取る側の立場を第一にしたコミュニケーションのモデルとすることを目指していたのです」と説明。こうした広報のあり方は、教皇フランシスコが望まれるバチカンの広報組織改革の中心をなすもの、と指摘した。

 そして事務局長は、公会議の内側と外側で二重の解釈がされることなく、人々が公会議の議場で行われたことについて正しい情報を得る必要に応えたステファニッツィ神父の業績に触れつつ、「このような正確な情報伝達の必要性は前教皇ベネディクト16世と教皇フランシスコもたびたび指摘してきたこと」と語った。さらに、この協定により、イエズス会は、広報の世界における使徒的活動として、バチカンの広報への奉仕に応えることになり、バチカンのメディア改革の一環としての新しい形の協力に、教皇フランシスコが感謝と満足を示されていることを説明した。

 また、イエズス会を代表として協定に署名したホアン・アントニオ・ゲレーロ・アルヴェス神父も「時代は移り変わる。教会の要請に応える形で、教会に奉仕することは、イエズス会の召命の一部。教皇の望む改革に寄与する広報分野での協力をうれしく思います」と喜びを表明した。

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2017年9月21日