2023年10月に予定する世界代表司教会議(シノドス)第16回通常総会に向けた”シノドスの旅”が来月、10月から始まるが、バチカンのシノドス事務局(事務局長・マリオ・グレック枢機卿)が”旅”に備えた準備書面とVademecum(便覧)をまとめ、7日午前11時半(日本時間7日午後6時半)に発表する。
バチカン広報が3日発表したもので、「For a synodal Church: communion, participation and mission(仮訳・シノドス性ある教会のために:交わり、参加、ミッション)」をテーマとする今総会に向けた”シノドスの旅”の第一段階となる世界の小教区から始まる教区レベルの取り組みの指針とすることを目的としている。
これを受けて、日本を含む世界の教区で”シノドスの旅”の具体的な取り組みが始まることになるが、新型コロナの世界的感染が終息の気配を見せず、新種の変異ウイルスが次々と登場して、人の移動や対面の会議が制約される中で、どのように対応するか、様々な工夫、努力を求められることになりそうだ。
「シノドス」の本来の意味はギリシャ語の「共に歩む」だが、カトリック教会では、全世界の司教代表による集まりの意味で使われている。世界の教会が抱える課題についての理解を深め、対応を議論し、教皇に助言することを役割としている。
だが今回は、教会と世界を大きく揺るがすさまざまな問題が起きる中で、世界の全ての信徒が参加して問題を共有し、課題に取り組む、文字通り「共に歩む」教会を目指すことを、強く希望される教皇フランシスコの強い意向で、世界の小教区から始まって教区レベル、各国レベル、地域レベルと歩みを進め、最終的に2023年10月のシノドス総会に至る”シノドスの旅”というこれまでにない形をとることになった。
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