(2023.3.9 カトリック・あい)
バチカン広報は7日、教皇フランシスコが枢機卿評議会のメンバーを刷新した、と発表した。
非公式に「教皇の顧問団」と呼ばれるこの会議は、2013 年 3 月 13 日にフランシスコが教皇に選出後、世界の教会活動に関する問題について教皇に助言する目的で、パロリン国務長官を含む 8 人の枢機卿で発足。その後、9人に増えたが、性的虐待問題などで”欠員”が出ていた。今回のメンバー刷新で再び9人構成となる。新メンバーによる初会合は4月24日に予定されている。
メンバー9人のうち新たにメンバーに加えられたのは5人で、欧州連合司教評議会委員長で世界代表司教会議の総括担当者でもあるクロード・オロリッシュ枢機卿(ルクセンブルク大司教)、バチカン市国の教皇庁委員会委員長で行政長官のフェルナンド・ベルジェス・アルザガ枢機卿、スペイン司教協議会会長のフアン・ホセ・オメラ枢機卿(バルセロナ大司教)、ジェラルド・ラクロワ枢機卿(カナダ・ケベック大司教)、ブラジル司教協議会元会長のセルジオ・ダ・ロシャ枢機卿。
留任は、パロリン国務長官の他、バチカンの未成年者保護委員会の委員長を長年務めてきたショーン・オマリー枢機卿(米ボストン大司教)、アジア司教協議会連盟前会長の オズワルド・グラシアス枢機卿(インド・ボンベイ大司教)、フリドリン・アンボンゴ・ベスング枢機卿(コンゴ民主共和国・キンシャサ大司教)の4人は留任する。オマリー、グラシアス両枢機卿は、会議発足以来、10年を超えてメンバーを続けることになる。
オロリッシュ枢機卿は1985年に来日以来、途中五年間のドイツ留学をはさんで2011年にルクセンブルク大司教となるまで、上智大学で教鞭をとり、ドイツ語学科長、カトリックセンター長、ヨーロッパ研究所所長、副学長などを務めている。”日本関係者”がこの会議のメンバーとなるのは初めてだ。