・カナダ司教団がミサ典礼の英語版の祈りの言葉版を一部改訂

Roman MissalRoman Missal 

(2021.2.10 Vatican News staff writer)

 カナダのカトリック司教協議会が準備していた英語版ローマ・ミサ典礼書の改訂版がバチカン典礼秘跡省の承認を受け、2月17日、灰の水曜日から同国のカトリック教会すべてで使用されることになった。

 改定のポイントは、ミサの入祭で唱えられる集祷文の最後の箇所、「Through our Lord Jesus Christ, your Son, who lives and reigns with you in the unity of the Holy Spirit,  one God forever and ever」の「one God」の「one」を省き、「… God forever and ever」と改めること。

 ミサの他、復活徹夜祭での水の祝福など、各種の典礼における同様の祈りもこれに倣う形で改められ、これによって、英語版の集祷文はラテン語版と一致し、フランス語訳を含む他の言語訳とも整合したものとなる、としている。

*祈りの改訂は、教義上の混乱を避けるのに役立つ

 改定は、典礼秘跡省から求められていたもので、「『子』の神性の告白と同様に、『三位一体』の形態を守るために、決まった言い方を最良の形で翻訳する」のが狙い。同省は、「”one”は教義上の混乱を招く可能性があり、今後、使用されるべきはない」と説明している。

 これまで、”one”は、ローマ・ミサ典礼書の英語訳で、以前も、現在も、ミサの入祭で唱えられる集祷文の最後の箇所で使われていた。

 これに対して、カナダの司教団は、典礼における英語に関する国際委員会(ICEL)と協議を受け、ミサの入祭の際に唱えられる集祷文の最後の箇所、三位一体に関する表現を以下のように改定することを了承した。

 -祈りが「父」に向けられている場合は「Through our Lord Jesus Christ, your Son, who lives and reigns with you in the unity of the Holy Spirit, God, for ever and ever.」

 -祈りが「父」に向けられているが「子」が最後に言及されている場合は「Who lives and reigns with you in the unity of the Holy Spirit, God, for ever and ever.」

 -祈りが「子」に向けられている場合は「Who live and reign with God the Father in the unity of the Holy Spirit, God, for ever and ever.」

 

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2021年2月11日