(2019.9.13 バチカン放送)
教皇フランシスコによる11月のタイ、日本の公式訪問が正式に決まった。9月13日、バチカンのマッテオ・ブルーニ広報局長の発表によれば、教皇は2019年11月19日から26日にかけて、タイ王国と日本を司牧訪問される。タイを11月20日から23日まで、同国政府と司教らの招きを受け訪れ, 日本には23日から26日まで、政府と司教団の招きに応えて訪問し、東京、長崎、広島を訪れる。 訪問の詳細は、後日発表の予定。
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タイへのローマ教皇の訪問は、1984年5月の聖ヨハネ・パウロ2世の訪問以来、2度目となる。今回の訪問のモットーは「キリストの弟子、宣教的弟子」。
タイのカトリック教会は、1669年、サイアム(シャム)代牧区が設立されてから、今年で350年周年を迎える。訪問のロゴマークは、この出来事を思い起こさせるもので、左上に微笑み祝福をおくる教皇フランシスコの姿、右下に福音宣教を象徴する船が配置されている。3つの帆を張ったマストは、三位一体をイメージしている。その船を支えるのは、聖母マリアの手。右下中央の金色に輝く十字架は、タイのすべての信者たちに、福音の証し人となるよう呼びかけている。
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一方、日本は、38年ぶりにローマ教皇を迎える。聖ヨハネ・パウロ2世が、初めて訪日したのは、1981年2月23日から2月26日。この時も、東京、広島、長崎を訪問されている。今回の訪問地も同じだ。
教皇の日本訪問のモットーは、「すべてのいのちを守るため」。ロゴマークには、このモットーが反映されている。「PROTECT ALL LIFE」(すべてのいのちを守るため)という英文モットーの中で、「T」の字は十字架となって、下中央に配置されている。その十字架から立ち上がるように燃える、三色の炎のうち、赤い炎は日本の教会の礎である殉教者たちを、青い炎は全人類を子として擁く聖母マリアを、緑の炎は豊かな日本の自然を象徴し、これらが一体となって希望の福音を告げ知らせるという使命を表している。そしてこの炎を囲む、太陽を思わせる赤い輪は、愛を象徴しながら、あらゆるいのちを包み込んでいる。そして、モットーの左には、祝福をおくる教皇フランシスコが青色でデザインされている。
教皇フランシスコは、これまで公の場でたびたび訪日の希望を表明されている。教皇は昨年9月、日本の「天正遣欧使節顕彰会」の関係者と会見された際、訪日を希望し、実現への期待を表明、今年1月にパナマ司牧訪問に向かう特別機の機内で、記者からの質問に対し、11月訪問の意向を示されていた。
(編集「カトリック・あい」)