Migrants at a reception center in Malta
18日からのキリスト教一致祈祷週間にあたって、世界のキリスト教会の指導者たちは毎年、バチカンに集まる。教皇フランシスコは伝統的に、聖パウロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂で晩の典令を司式する。
2020年のテーマは使徒言行録からの引用、「人々は大変親切にしてくれた」(使徒言行録28章2節参照)。
「彼らは私たちに大変親切にしてくれた」。マルタのキリスト教会の代表者グループによって選ばれ、準備された。祈りは、 キリスト教統一促進協議会、信仰の国際委員会、世界教会評議会の秩序委員会の会議で決められたものが使われる。
ローマの英国国教会センターのディレクターでカンタベリー大司教の個人代表、イアン・アーネスト大司教はバチカン放送とのインタビューで、今回のテーマの意義と狙いについて次のように語った。
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「私たちキリスト教徒が、このテーマのように『大変な親切』で行動するのを祈ることは本当に重要です。人々は、自分たちの現実と厳しさのために(注:故郷を離れ、異国の)海岸にやって来るのです」
「共に祈るだけでなく、外国人を歓迎し、彼らを気遣い、彼らに尊厳を与える、愛情のある共同体社会の模範を示すことができるように、共に行動することが、とても重要です… 移民・難民の人々を、『私たちの兄弟姉妹としてではなく、見知らぬ人』とする見方を改めるために、具体的な教会一致した行動が必要です」
「イエスが、亡くなる前に、私たち全員が『父と彼は一つであり、これは彼が私たちに与えた使命であり、私たちが一緒になって、彼の愛に立ち会うように』と祈ったことを思い出します… 困難の時、迫害の時、人々に行く場所がない時、彼らを歓迎することが、特に重要なのです」
「私たちには、私たちのいる所で受け入れる為に降りてきてくださった神がいます。そして今日、キリスト教徒が互いに顔を合わせ、共に祈ることができることは重要であり、喜ばしいことです。そして、重要なのはお互いに祈ることだけではありません。その場所から、私たちは何をするのでしょう?」
「教皇フランシスコのような教会指導者がいるということに感謝します。フランシスコは、他の人々の所に出向き、彼らと手をつなぐ闘いの最前線にいるのです…」
「『人々は大変親切にしてくれた』という今回の一致祈祷週間のテーマは実に時宜を得たものです。なぜなら、私たちが住んでいる世界に、新しい生き方、転機をもたらすことになり得るからです」
「私がローマで仕事を始めてまだ間がありません(彼はローマに3ヶ月しか滞在していません)。今年はさまざまなイベントや活動に参加しますが、来年には、ローマの英国国教会センターがいくつかの重要な行事で独自性を発揮できると思います」
「使徒言行録で述べられているように 『大変な親切さ』をもって行動するキリスト教徒でありたいとするすべての人々に訴えます。『大変な親切さ』があれば、私たちが住んでいる世界の考え方が変わる大きな希望が生まれるに違いありません」
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)