Cardinal Angelo De Donatis, Vicar General of His Holiness for the Diocese of Rome
バチカン放送英語版が3月31日付けで伝えたところによると、教皇フランシスコ-ローマ司教ーの総代理を務めるアンジェロ・デ・ドナティス枢機卿が新型コロナウイルスに感染し、30日にローマ市内のジェメッリ病院に入院した。熱はあるが、全体として体調は今のところ良好で、抗ウイルス治療を受け始めている、という。
新型コロナウイルスが欧米で猛威を振るう中で、イタリアだけで既に数十人の司祭が感染しているが、先週には、司教として世界で初めてエチオピアで、サレジオ会員のアンジェロ・モレシ司教が感染で亡くなっている。米国でも、3月27日に新型ウイルス感染による司祭の初の死亡が報告されている。
新型ウイルスの世界的な大伝染は、バチカンはじめ世界各国の教会に、聖週間の公開ミサ中止ばかりでなく、司牧を担う聖職者の犠牲という打撃を与える事態に至っている。
新型コロナウイルス感染が明らかになったドナティス枢機卿は、イタリア中に感染が広がって来た3月に入って、ローマ市内のラテラノ宮殿の執務室でのスタッフとの面談の回数を減らし、関係者との直接の接触を避け、バチカンに出向くことも控え、教皇フランシスコとの連絡も電話でしていた。
バチカン放送英語版によると枢機卿は、感染が確認される以前から、「多くの兄弟姉妹の苦しみを分かち合う機会を私が与えられたものとして、今、この瞬間を生きています。主に、ローマの信徒の皆さん全ての祈りに、私を託します」と語り、11日以降、ローマの南郊外Santuario Divino Amoreにある聖堂で毎晩ミサを捧げ、テレビやFacebookで動画配信を続けていた。
また3月31日付けの米有力インターネット・メディアCruxによると、米国で新型コロナウイルス感染で亡くなったのは、ニューヨーク・ブルックリン教区のジョージ・オルティス・ガレイ神父(49)。聖ブリジッド教会の主任司祭で、教区のメキシコ移民の司牧も担当していた。
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