76 priests of the Diocese of Bunia issue a statement stressing that the “ongoing violence is endangering our province” (AFP or licensors)
(2025.8.23 Vatican News Kielce Gussie)
コンゴ民主共和国とルワンダの和平に向けた最近の進展にもかかわらず、緊張が依然として解けずにいる中で、ブニア教区の76人の司祭たちは20日、声明を発表。「継続する暴力が、私たちの州を危険にさらしている」と訴えた。
バチカンの報道機関Fidesによると、ブニア教区はコンゴ東部のイトゥリ州の州都を抱える教区で、2021年5月から武装勢力による包囲、攻撃が続き、民間人に対する暴力行為や殺害が地域全体で続き、カトリック共同体に影響を及ぼしている。
最近では8月19日から20日にかけて、武装集団が「“Propédéutique Saint Kizito” oratory」に侵入、聖櫃をこじ開け、聖体を地面に投げ捨て、窓を破壊し、神父たちを脅迫した。神父の声明によると、この攻撃は「地域に警察官が多数配置されているにもかかわらず」継続している多くの攻撃の一つだった。
これより先、7月21日にロペ教区で、7月26日の夜にコマンド教区で暴動があり、約50人が殺害され、少なくとも40人の若者が拉致された。
20日の声明で、司祭たちは、「危機が他の地域にも広がり続け、多くの人が安全な避難所を求めて自宅から離れている」と指摘。住民の安全を守るべき治安部隊は、「無能さと、武装集団との共謀を隠蔽し、実情を過小評価し、軽視し、『挑発』や『報復』といった言葉で、自己を正当化している」と批判。さらに深刻なのは、治安当局が民兵と共謀して殺人、違法な道路封鎖、無差別な逮捕(未成年者を含む)、無実の市民の財産略奪を行っていることだ、と非難している。
さらに軍当局が教会を中傷し、言葉の暴力を加え、「教会は、人民革命会議(CRP)の民兵組織と関連する個人を隠している」と根拠のない批判をしている」とし、「カトリック教会は、その預言的使命のため、多くの他者と共に、軍事当局による組織的な攻撃の標的となっている。軍事当局は緊急事態を宣言し、武装組織CODECOと犯罪的な共謀関係にある」と指摘している。
武装組織は、政府の正規軍兵士と共にロパ教区の教会にも攻撃を仕掛けており、声明は、正規軍が「平和を確立するという主要かつ不可欠な任務を明らかに果していない。武装集団は勢力を武装を強化している」と強く批判している。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)
(2025.8.22 Vatican News Valerio Palombaro)
教皇レオ14世の「平和のための祈りと断食の日」の呼びかけに応えて、イタリア司教協議会会長のマッテオ・ズッピ枢機卿は、「武装せず、武装を解く平和」のための熱心な祈りを、イタリア全土の信者たちに呼びかけた。同国の多くの教区と修道会なども、これを受けて具体的な行動を起こし、例えばローマ教区は、22日午後、ラテラノ大聖堂でミサを司式するバルド・レイナ大司教の書簡を通じて、「すべての共同体、教区、家族、そして個々の信者」に対し、断食を「私たちの連帯のしるしであり、平和の捧げ物」として行うよう呼びかけた。 スペイン司教協議会も声明で、教皇の呼びかけを受け入れたと発表し、8日に会長のルイス・アルゲロ大司教が司教たちに宛てた書簡を引用し、「平和のための祈りと態度を強化するよう」呼びかけ、テンアメリカ・カリブ司教協議会会長のハイメ・スペンガー枢機卿も、「この教皇の呼びかけを、私たちの教区の教会共同体、宗教団体、教会運動、司牧グループが広く共有し、世界の教会の心から平和の叫びが一つになって響き渡るよう、願います」と全信者に呼びかけた。
特に注目すべき動きは、イエメンを含む地域を管轄する南アラビア使徒座管区からの信者への呼びかけだ。イエメンでは、10年以上にわたり「忘れられた」内戦が続いている。「断食と祈りを通じて、平和の女王である聖母マリアに、特に近隣の聖地における平和のため、そしてこの紛争を含むすべての紛争で苦しむ人々への慰めのため、御子に執り成しを願います」と、使徒座代理のパオロ・マルティネッリは述べた。
ガザでのイスラエル軍の攻撃が続く聖地の管理者フランチェスコ・イェルポ神父は、フランシスコ会の修道士たち宛ての書簡で、「平和は、紛争と希望に満ちた聖地において、特に長く待ち望まれ、深く望まれている賜物… 世界が、この悲劇を傍観せず、和平の実現、国際法の順守、市民、人道支援関係者、ジャーナリストの安全確保に行動を起こすよう、祈りましょう」と述べた。
アジアでは、パキスタン・パンジャブ州ラホール郊外のバヒ・フェルにある「聖母マリア・アンジェリカ教会」のカプチン会修道士で主任司祭のカイサル・フェロズ神父が、修道女、成人、子供たちと共に祈りの集いと平和のための断食を組織した。カンボジアでは、プノンペン教区使徒代理のオリヴィエ・シュミットハウザー司教の出席の下、祈りが捧げられた。内戦に荒廃したミャンマーでは、家族や避難民の小さなグループが、平和を願う心からの祈りを捧げた。一日中、小さな信者のグループがヤンゴンの聖マリア大聖堂を訪れた。
(カトリック・あい)なお、日本の教会は、中央協議会のホームページに、教皇が「平和のための祈りと断食の日」への参加呼びかけをした、というニュースを載せたのみで、日本の司教団としての、特別な行事も、各教区、教会共同体などへの参加呼びかけなどはしていなかった。
(2025.7.26 Vatican News Linda Bordoni)
欧州カリタスのランダウ会長らメンバーが、ロシアの攻撃による人道危機が深刻化するウクライナの現地を訪問、連帯と支援継続を確認した。
訪問団は、ウクライナのイヴァノ・フランキフスクとリヴィウを訪問し、現在進められている人道支援プロジェクトを視察した。
カリタス・ウクライナの会長でカリタス・ヨーロッパの副会長でもあるスタヴニチ氏は、このミッションを「出会い、励まし、計画の瞬間」とし、「欧州各地の多くのパートナーと共に実施されたもの。ウクライナのカリタスと、海外のパートナーとの出会いは、私たちに大きなエネルギーと励ましをもたらしてくれました」と感謝を述べた。
また、「現地でのカリタス関係者の会議の前日には、ロシア軍による大規模な攻撃があり、会議中にも空襲警報が鳴り、避難区域に移動して情報交換とシナリオ計画の作業を続けました」と危機の実用を説明した。
欧州カリタスの訪問団は、現地のカリタス・ウクライナなど支援団体がするめている避難所の提供、精神的・社会的な支援、避難民の支援、子どもと高齢者避難民向けのサービス提供などを視察。「これらの出会いによって、現地の人々の苦しみの深刻さだけでなく、共同体社会の強靭さと人道支援の重要さを、改めて認識した」と声明で述べた。
*緊急対応と長期の支援プロジェクト
スタヴニチ氏は、ウクライナ国内で最大の国内ベースの人道支援ネットワークを構成する2つのカリス組織—カリス・ウクライナとカリス・スペス・ウクライナ—が連携した活動を強調し、「彼らの活動は、緊急対応や避難から、統合と回復を目的とした長期プロジェクトまで、幅広い支援に及んでいますが、私たちが最も力を入れているのは、最も脆弱な人々、独居の高齢者、特別支援を必要とする家族、大家族、シングルマザーなど。基本的な生活物資、衛生用品、水へのアクセス、住宅の修繕、心理社会的支援を提供し、攻撃から離れた地域では、避難民に対する住宅の提供、子どもに優しい空間の確保、生計の回復などの支援を続けています」と説明。
ロシアによる攻撃の長期化、激化によって、「人々は疲弊していますが、生き続けること、対応すること、互いに助け合うこと、そして生活を再建する強い意欲は失われていません」と強調した。
*資金調達呼びかけ
ロシアによるウクライナ侵攻開始を受けて始まったカリスネットワークのグローバル資金調達キャンペーンは、現在も活動維持に不可欠な役割を果たしている。「支援を必要とする人々の数は依然として非常に高い水準にあります。国連は2025年までにウクライナで約1300万人が人道支援を必要とするとの推計を発表しています」とスタヴニチ氏は指摘。「ネットワークは可能な範囲で支援を続けてくれており、ウクライナの脆弱な経済状況下でも、カリス会員との二国間プロジェクト、機関からの資金提供、現地での資金調達にも取り組んでいます」と説明した。
声明で、ウクライナ・カリス・スペスの執行理事であるヴィャチェスラフ・グリネヴィッチ神父は、2025年の聖年における国際的な連帯の重要性を強調。「カリスネットワークによる連帯は、ウクライナにとって特に重要。欧州各地の多くの仲間たちとの心理的距離の近さを感じています。彼らの支援と存在は、私たちに力を与え、この困難な時代に一人ではないことを思い出させてくれます」と述べた。
*国際支援の減少への懸念
一方で、欧州カリタスのランダウ会長は、ロシアによる攻撃の長期化や世界の他の地域での紛争多発などで、国際的な支援が減少を始めていることに懸念を表明。「ウクライナにおけるカリタスは大きな課題に直面しています。支援の必要性は巨大で増加し続けているが、欧州を含む多くの国際的な支援が減少し始めています。これは非常に懸念されること。ウクライナの人々は、今こそ私たちの連帯を必要としています」と訴えた。
スタヴニチ氏も、「東部ウクライナから避難する人々は極めて脆弱です。多くは高齢者や移動困難な人々で、避難の支援、攻撃下にある人々への支援、すべてを失った人々への長期的な住宅解決策が継続的に必要です」とし、「帰る家がない人が今、何百万人といます。人々が住む場所を見つけ、仕事に戻り、最終的に人道支援から持続可能な生活へ移行できるよう支援する必要があります」と強調した。
*連帯と信頼の再構築
そして、「連帯は、人道支援従事者と彼らが支援する人々を支える上で不可欠な役割を果たします。 戦争は人間の顔を破壊し、関係を引き裂きますが、連帯はそれの反対です。癒しをもたらすものです。援助を与える者と受け取る者との出会いに、深い意味があります。それは人間性への信頼を再構築するのです」とスタヴニチ氏は述べ、「私たちために祈り続けてください。2022年、私たちは世界の祈りの力を感じました。その祈りが止まらないようお願いします。そして、情報を収集し続けてください。第三に、関与してください。ウクライナを支援し、カリスや教会組織を通じて支援活動を支えてください」と訴えている。
(2025.7.24 Vatican News Christopher Wells)
100以上の援助・人権団体(主に援助・人権団体)は23日、共同声明を発表、ガザで飢餓が蔓延する中、各国政府に対し、即時かつ恒久的な停戦の実現と人道支援の流入に対するあらゆる制限の解除などを含む行動をとるよう求めた。
国際カリタスを含む111の人道支援団体が署名した声明は、イスラエル政府によるガザ「封鎖」を非難し、各国政府に対し、すべての陸路の通過地点を開放し、「原則に基づいた国連主導のメカニズムを通じて」ガザへの食料、水、医薬品、住居用品、燃料の流入を再開し、封鎖を終結させ、即時停戦に合意するよう強く求めている。
声明は、ガザの食糧配給所でほぼ毎日「虐殺」が発生していること、国連が食糧を求めて殺害されたパレスチナ人875人と負傷者数千人を認定したこと、を指摘。「イスラエルの最新の避難命令により200万人以上のパレスチナ人が避難を余儀なくされている」と述べ、現状では活動が「維持不可能」であるとする世界食糧計画(WFP)の警告を強調している。
さらに、「民間人の飢餓は戦争犯罪である」と言明。援助団体によると、ガザ地区外の倉庫、そしてガザ地区内にさえ、民間支援に使用できる大量の物資があるにもかかわらず、人道支援機関はそれらへのアクセスや配送を阻止されている、とし、「イスラエル政府による制限、遅延、そして完全封鎖下での分断は、混乱、飢餓、そして死を生み出した」と声明は述べ、「国連主導の人道支援システムは機能不全に陥ったのではなく、機能停止に追い込まれたのだ」と非難。EUとイスラエルの約束にもかかわらず、「現地で真の変化が見られない限り、これらの約束は空虚なものとなる」と声明は述べている。
また声明は、「今こそ断固たる行動を起こす時だ」と訴え、即時かつ恒久的な停戦、官僚的制限の撤廃、陸路の通過地点の開放、そしてガザ地区のすべての人々へのアクセスの確保を要求。「軍主導の物資配給モデル」の拒否と「原則に基づいた国連主導の人道支援」の復活、そして「原則に基づき公平な人道支援団体」への継続的な資金提供を求める一方、各国に対し、武器弾薬の移送停止を含む、封鎖解除に向けた具体的な措置を講じるよう訴えている。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)
The Third Tokyo Peace Roundtable organized by Religions for Peace International
(2025.7.4 Vatican News Francesco Ricupero)
世界中の諸宗教代表によるReligions for Peace International(RPI=国際・平和のための諸宗教者)が主催する「平和に関する円卓会議」が1日から3日まで東京で開かれ、現在の紛争多発による世界的危機に対処するため、諸宗教指導者間の信頼関係の構築と、人道支援における政治指導者との連携について議論した。
会議では、ウクライナ、ガザ地区、ミャンマーに特別な関心が向けられ、今後、内戦状態が続くミャンマーに焦点を当てた会議を開催する予定という。
円卓会議には、キリスト教宗派の指導者に加え、イスラム教、仏教、ヒンドゥー教、ユダヤ教、儒教、神道、シーク教、道教、伝統宗教の代表者も多数出席。カトリックからは、ヤンゴン大司教でミャンマーでのRPIのコーディネーターであるチャールズ・マウン・ボー枢機卿が参加した。(Vatican Newsでは、日本のカトリック教会の代表の参加は確認されていない)
参加者には、ボー枢機卿の他、紛争の影響を受けている国々からの代表者も数名おり、会議では①和解への取り組みを支援し、その達成における課題を特定するために宗教指導者間の信頼と相互理解を構築すること②それぞれの伝統の中核原則に根ざした有意義な宗教間対話を促進すること③紛争予防と人道支援に重点を置きながら、地域レベルでの平和イニシアチブを推進するために政治指導者との多宗教協力を促進すること④世界的な平和構築の取り組みを強化するために政策立案者、政府間機関、市民社会との連携を強化すること、などが話し合われた。
円卓会議の主催者の一人、イタリア宗教者平和協会のルイジ・デ・サルビア会長はVatican News の取材に対し、「私たちは、紛争に苦しむこの世界が癒され、比較的穏やかで調和のとれた寛容な時代に戻ることを願っています。私たちは信じ、希望を持たなければなりません。特にこの聖年においてはなおさらです」と言明。
「信頼と希望は、常に存在していなければなりません。患者が治癒のための治療を受けるのと同じように、患者が治療を信じなければ、その努力は無駄になってしまいます。この東京での円卓会議から新たなアプローチと新たな考え方が生まれることを願っています。そして、継続的なコミットメントを再確認することを期待しています」と述べた。
RPIは、1970年に京都で設立され、諸宗教の違いを深く尊重するという原則に基づき、平和のための多宗教協力に努め、90か国以上の宗教者が参加する国際ネットワークとして、紛争解決、人道支援、その他の平和構築活動に取り組んでいる。あらゆる大陸において、国際レベル、地域レベル、そして国家レベルにおける対話と宗教間協力を通じて行われており、この組織は特に世界で最も紛争が深刻な地域で活動している。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)
(2025.7.1 Vatican News Isabella H. de Carvalho )
アジア、アフリカ、ラテンアメリカの各司教協議会連盟と教皇庁ラテンアメリカ委員会が1日、今年11月にブラジルで開かれ国連気候変動枠組条約第30回締約国会議(COP30)に向けて、気候正義と環境への回心を呼びかける共同文書を発表した。共同文書は、教会の「気候正義」への誓約を改めて表明し、今年で公布10周年を迎える教皇フランシスコの回勅『ラウダート・シ』に沿って、各国政府に行動を呼びかけている。
*タイトルは「気候正義と共通の家への呼びかけ:エコロジーへの転換、変革、そして誤った解決策への抵抗」
「気候正義と共通の家への呼びかけ:エコロジーへの転換、変革、そして誤った解決策への抵抗」と題する共同文書は1日のバチカンでの記者会見での発表とともに、教皇レオ14世にも手渡された。記者会見の冒頭で、アジア司教協議会連盟(FABC)会長のフィリペ・ネリ・フェラン枢機卿は、「私たちのメッセージは外交的なものではなく、極めて司牧的なもの。地球を単なる商品のように扱い、被造物を食い尽くそうとする体制に直面し、良心への呼びかけです」と述べた。
記者会見には、フェラン枢機卿と共に、ラテンアメリカ・カリブ海司教協議会連盟(CELAM)会長のハイメ・スペングラー枢機卿、アフリカ・マダガスカル司教会議シンポジウム(SECAM)会長のフリドリン・アンボンゴ・ベスング枢機卿、教皇庁ラテンアメリカ委員会事務局長のエムリス・クダ枢機卿が出席しました。
クダ枢機卿は「私たちは、被造物に対する各地で起きている戦争の真っ只中にあって平和を築くために、COP30に参加します。戦争では多くの人が命を落としており、私たちが今、行動を起こさねば、さらに多くの人が命を落とすことになるでしょう… 私たちがCOP30に参加するのは、教皇レオ14世が述べておられるように、教会が『常に、特に苦しむ人々に寄り添おうと努める』ためです」と説明。
*アマゾンからアフリカまで、教会は声を上げる
またスペングラー枢機卿は「私は声を上げていますが、それは私だけのものではありません。アマゾンの人々、土地の殉教者たち、つまり気候の殉教者たち、そして川辺の先住民、アフリカ系住民、農民、そして都市のコミュニティの声です」と述べ、「生活様式、生産、消費における変革の必要性を緊急に認識する必要があります」として『グリーン資本主義』や『移行経済』といった名目で経済的利益を”隠蔽”することや、アマゾンで新たな油井を掘削することを非難、「『自然の金融化』というような仕組みを、教会は拒否します」と強調した。
アンボンゴ枢機卿も、「何世紀にもわたる搾取、奴隷制、搾取によって貧困に陥った」アフリカ大陸の教会の名において語り、「武装集団の増殖の根源に、鉱物資源の採掘競争がある」と指摘。「アフリカの人々を犠牲にして他者を豊かにすることのない経済」を求め、「アフリカは、全人類にとって正義と平和の未来に貢献したい… ”偽りの解決策”はもうたくさんです。気候崩壊の最前線にいる人々の声に耳を傾けずに下される決定は、もうたくさんです」と訴えた。
フェラン枢機卿は、アジア大陸の観点から、「台風、強制移住、島の喪失、河川の汚染など、気候変動の壊滅的な影響に何百万人もの人々が苦しむ一方で、巨大インフラ、人間の尊厳を尊重しない『クリーン・エネルギー』のための移住、そして『グリーン・バッテリー』の名の下に行われる無情な採掘といった”偽りの解決策”が進んでいます」と批判。 「豊かな国々は、南半球諸国に負債を負わせ続けず、自国の環境負債を認識し、返済すべきです」と訴え、教会として、「教育プログラム」「新たな経済的道筋」「最も影響を受けやすい女性と女児の支援」といった代替案を推進する意思を表明した。
*教皇フランシスコの遺産
バチカンの総合人間開発省長官のマイケル・チェルニー枢機卿は、この文書がフランシスコ教皇の遺産と深く結びついていることを強調。「10年前、この記者会見が教皇回勅『ラウダート・シ』の成就と実践であると想像できた人はいたでしょうか。これは、教皇フランシスコが訴えてこられたこと、そしてレオ14世教皇が強調され、呼びかけを続けておらえることを、強く表明したものであり、このような文書が取りまとめられたことに感謝した」と語った。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二
An image shows the destruction wrought inside the Mar Elias Church in Damascus (© Patriarchato greco-ortodosso di Antiochia )
(2025.6.23 Vatican News)
シリアの首都ダマスカスのギリシャ正教、聖エリヤ教会で22日、礼拝中の信者たちがイスラム過激派によるとみられる自爆テロに襲撃され、少なくとも20人が死亡、さらに52人が負傷した。
自爆テロは、シリアのアハメド・アル・シャラア大統領が1月にバシャール・アル・アサドを退陣させて政権を掌握して以来、ダマスカスで初めて。ギリシャ外務省は声明を発表し、「非道なテロリストの自爆攻撃」を非難。
「私たちは、シリアの移行当局に対し、関与した者らを責任追及するための即時措置を講じ、キリスト教コミュニティを含むすべての宗教団体が恐怖なく生活できる安全保障措置を実施するよう求める」と述べた。
シリア内務省の発表によると、犯人は教会に入り、信者に向けて発砲した後、爆発物入りのベストを爆発させた。いわゆるイスラム国(IS)のメンバーによる犯行としているが、どのグループも犯行声明を出していない。。
また、シリアの情報相ハムザ・モスタファは、Xへの投稿でこの自爆テロを非難。「この卑怯な行為は、私たちを結びつける市民的価値観に反する」と述べ、「私たちは平等な市民権へのコミットメントから後退しない…また、国家は犯罪組織との闘いに全力を尽くし、社会の安全を脅かすあらゆる攻撃から守るという誓約を再確認する」と強調した。
アンティオキアと東方全地域のギリシャ正教総主教庁の補佐司教であるモイセス・ムサ・エル・クーリ司教は「犯人が教会内に手榴弾を投げ込んだ」と述べた。
シリアの民間防衛組織「ホワイトヘルメット」は現場に到着し、教会内の破壊の様子を撮影した動画を公開。破壊された座席や壁の破片などが映っている。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)
Aftermath of the Russian missile attack in Sumy, Ukraine
(2025.4.14 Vatican News Francesca Sabatinelli and Lisa Zengarini)
聖週間の始まり、13日の「受難の主日(枝の主日)の朝、ウクライナ北東部の都市、スームイがロシア軍の弾道ミサイル2発の攻撃を受け、子供15人を含む少なくとも34人の市民が死亡、100人以上が重軽傷を負った。
ウクライナ駐在の教皇大使、ヴィスヴァルダス・クルボカス大司教によると、今年は、グレゴリオ暦とユリウス暦の調整で、カトリックはじめ異なるキリスト教宗派の教会が同じ日に復活祭を迎えることになっており、攻撃は、聖週間の始まりを祝うために多くの信者が教会へ向かっているところになされた。このため、犠牲者の多くは、こうした信者たちとみられる。
本来であれば神聖で穏やかな礼拝の日であったはずのこの日は、ウクライナで現在も続くロシアによる理不尽な攻撃の新たな恐ろしい一章となり、同国の信者たち、とくにスームィ市の信者たちにとって、喪失と荒廃の日となった。
クルボカス大使は声明で、このような無意味な暴力を前にした無力感を嘆き、「私たちを守ってくださるのは主だけです。平和と命を守るために、他に頼れる力はないように思えます」と述べた。
世界教会協議会(WCC)も14日の声明で、今回のロシアによるウクライナの都市攻撃を強く非難。ロシアの指導者たちに「領土的・政治的野望を追求するために罪のない人々の血を流すことを止める」よう要求し、世界各国、機関に対して、「このような攻撃から被害者を保護し、あらゆる手段を講じて加害者に責任を取らせるように」と呼びかけた。そして、戦争に目を向ける心が平和と正義を求める心へと変わるよう、祈りを捧げた。
・・・・・・・・・
13日のスームイ市へのロシアによるミサイル攻撃は、わずか数日の間に2度目となる大規模な攻撃であり、多数の死傷者を出した。ちょうど1週間前には、ゼレンスキー大統領の出身地であるクリヴォイ・リーフがミサイル攻撃を受け、9人の子どもを含むおよそ20人が死亡している。大統領は、「ロシアのスームへの恐ろしい弾道ミサイル攻撃は、普通の街の通り、日常生活、つまり家屋、学校、道路上の車などを狙ったものだった。そして、人々が教会に向かう日、すなわち『枝の主日』、主のエルサレム入場を祝う日に起こったのだ」と強く非難した。
NATOのアリソン・ハート報道官代行氏はソーシャルメディアに「スームイの恐ろしい光景」と書き込み、「多くの人々にとって神聖なこの日に、ウクライナの人々を思う」と述べ、欧州連合(EU)のカタリーナ・マテルノバ大使は、スームイに対する「恐ろしいロシアの攻撃」を「一連の戦争犯罪のひとつ」と呼んだ。EU加盟国の外相らは14日、ルクセンブルクで会合を開き、今後の対応とロシアに対する新たな制裁について話し合う。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)
(2025.4.4 La Croix International sataff)
(In late February last year, gangs launched an offensive on Port-au-Prince, seizing control of 80% of the country and worsening the already critical security situation. (Illustration photo)=Photo by U.S. Marine Corps /CC0 1.0)
ハイチ中部ミレバレスで3月31日、2人のカトリック修道女が殺害された。武装集団が市を制圧し、地元の刑務所から500人以上の受刑
者が脱獄した一連の暴力事件の中で起きた。
現地の報道によると、修道女たちはミレバレスの学校で働いていたが、武装集団の襲撃から逃れて民家に避難したものの、その建物も襲われ、二人や少女を含む建物内にいた全員が殺害された。2022年にシスター・ルイザ・デルオルトが暗殺された事件や、昨年年1月に修道女6人が誘拐された事件(後に解放された)など、宗教関係者に対する攻撃の悲惨なリストに、今回の事件による犠牲者が加わった。
被害者のシスター・エヴァネット・オネザイアとシスター・ジャン・ヴォルテールは、修道女の団体「幼きイエス修道会」の会員。首都 ポルトープランスのマックス・リロイ・メシドール大司教は、2人の死を確認し、「地域社会にとって大きな損失」と述べた。
31日の襲撃は、「ヴィヴ・アンサンム」武装集団連合によるより広範な攻撃の一部であり、警察署、企業、ミレバレ刑務所が標的となった。 武装集団はミレバレ大学病院も襲撃し、医療スタッフと患者を脅迫した。 ハイチで最も近代的な病院のひとつであるこの施設は、毎日数百人の患者を治療している。 警察は、公式な死者数や被害状況の全容を
まだ発表していない。
首都ポルトープランスでは、4月1日に治安悪化に抗議する数千人がデモを行った。武装集団の抗争が続く地区から避難した住民 を含むデモ参加者は、早急な対応を求めたたが、。ハイチ警察は、大統領移行評議会本部前に集まった群衆を解散させるために催涙ガスを発射した。
ハイチにおける武装集団の抗争による死者は、2023年には少なくとも5600人に達し、前年度から急増した。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のフォルカー・テュルク所長によると、2024年の最初の8か月間だけで、4200人以上が死亡し、1300人以上が負傷している。武器禁輸にもかかわらず、違法に輸入された武器が同国に流入し続けている。「この数字だけではハイチで引き起こされている絶対的な恐怖を捉えることはできないが、人々が絶え間なく暴力にさらされていることは示している」とテュルク氏は述べた。
武装集団の残虐行為に加え、OHCHRは、警察が加担している場合もある、という。ギャング容疑者315人のリンチと、2024年に警察特殊部隊による281件の即決処刑の疑いがある事例を記録した。この暴力により、ハイチ国内で70万人以上が避難を余儀なくされ、その半数は子供である。
ミレバレは、首都ポルトープランスから北東に約64キロの距離にある人口約20万人の都市で、主要な貿易ルートの交差点に位置している。月曜日の刑務所脱走事件は、2024年3月に首都の刑務所からギャング集団が約4000人の受刑者を”解放”した事件に続くものだ。
昨年6月に国連支援の多国籍治安支援部隊が展開されたにもかかわらず、ハイチの治安危機は悪化の一途をたどっている。「我々は戦争状態にある」と、暫定評議会の議長であるフリッツ・アルフォンセ・ジャン氏は述べた。同氏のこの発言は、武装集団が国内を掌握するにつれ、絶望感が募っていることを浮き彫りにしている。
最も衝撃的な事件のひとつは、12月初旬にジェレミー埠頭の武装集団が、ポルトープランスにあるシテ・ソレイユ地区で少なくとも207人を虐殺した事件だ。被害者たちは、ブードゥー教の儀式によって、ある武装集団のリーダーの息子が死亡したと非難された。国連人権高等弁務官事務所によると、犯罪を隠蔽するために、ギャングのメンバーは遺体を損壊し、焼却し、一部は海に投げ捨てたという。
ハイチで暴力が拡大し続け ている中、同国の復興と再建を支援するという世界の決意が試されることになる。即時かつ持続的な行動がなければ、今後数年間で、人命と生活基盤に壊滅的な打撃がさらに悪化するだろうと、関係者は語っている。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)
(注:LA C ROIX internationalは、1883年に創刊された世界的に権威のある独立系のカトリック日刊紙LA CROIXのオンライン版。急激に変化する世界と教会の動きを適切な報道と解説で追い続けていることに定評があります。「カトリック・あい」は翻訳・転載の許可を得て、逐次、掲載していきます。原文はhttps://international.la-croix.comでご覧になれます。
LA C ROIX international is the premier online Catholic daily providing unique quality content about topics that matter in the world such as politics, society, religion, culture, education and ethics. for post-Vatican II Catholics and those who are passionate about how the living Christian tradition engages, shapes and makes sense of the burning issues of the day in our rapidly changi
ng world. Inspired by the reforming vision of the Second Vatican Council, LCI offers news, commentary and analysis on the Church in the World and the world of the Church. LA CROIX is Europe’s pre-eminent Catholic daily providing quality journalism on world events, politics, science, culture, technology, economy and much more. La CROIX which first appeared as a daily newspaper in 1883 is a highly respected and world leading, independent Catholic daily.
(アール・フェルナンデス司教、バチカン・ニュースのオフィスを訪問)
(2025.2.28 Vatican News By Paweł Rytel-Andrianik & Wojciech Rogacin.
米国カトリック教会のコロンバス教区では、アール・フェルナンデス司教のリーダーシップと司祭召命の働きかけのにより、わずか2年半の間に司祭候補者である神学生の数が17人から40人に大幅に増えた。
2022年5月にコロンバス教区長となったのフェルナンデス司教は、自身の司教叙階式でのあいさつで、その年に叙階される司教の数が「コロンバス教区の司祭の数を上回ります」と語った。会衆は笑ったが、司教の発言は事態の深刻さを反映していた。
「当時、教区には新しく叙階された司祭はおらず、私はまず、福音化と司祭の召命を増やす努力という2つの課題に直面していました」とフェルナンデス司教はVatican Newsの取材に答えた。司教は、教皇フランシスコが召命のために祈るよう教会に要請された先月、バチカンを訪問した。
*職業識別プログラム
フェルナンデス司教はコロンバス教区長に就任後、直ちに職業識別プログラムを実施、2年半で神学生の数を倍増させた。そして、昨年は新たに5人の司祭を叙階したが、 「これは、信徒が秘跡を受けやすくなったことを意味します」と司教は成果を強調した。
また、司祭召命の増加について、「一貫した努力と祈りの賜物。私たちには非常に有能な『召命ディレクター』がおり、『メルキゼデク・プロジェクト』、すなわち若者のための定期的な職業識別の日を担当し、教皇庁立ヨゼフィヌム大学で、召命の週末を企画・実施しています」と説明。
さらに、教区として年に4回、司祭職への召命を考えている若者たちと夕食を共にする 「アンドリュー・ディナー 」を開いており、「この食事会の間、私は質問に答えながら、神学生たちは自分の証しを語ります。司祭生活がどのようなものかを肌で感じる機会にもなっています」としている。
*教皇と教会への愛で満たされる
司教は「司祭と神学生の養成を重視ししており、特に信徒との効果的な対話には教養ある司祭が必要」と指摘。教区として、司祭と神学生をローマに派遣して学ばせることとし、現在、2人の神学生と5人の司祭がそうしている。「ローマ留学は、彼らが聖なる父に近づき、普遍的な教会に触れ、教区神学校で教えるための教育資格を得る機会となる。普遍教会と聖なる父への愛で満たされ、その愛を私たちの教区に持ち帰るでしょう」と期待を込めて語った。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)