・「治安当局は市民を保護せず、武装勢力が私たちの州を危険にさらしている」—コンゴ・ブニア教区の司祭76人が和平求める共同声明

76 priests of the Diocese of Bunia issue a statement stressing that the “ongoing violence is endangering our province"76 priests of the Diocese of Bunia issue a statement stressing that the “ongoing violence is endangering our province”  (AFP or licensors)

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年8月24日

・イタリア、スペイン、ラテン・アメリカ、そして聖地、パキスタン、アフリカの教会が「平和のための祈りと断食の日」に参加

(2025.8.22 Vatican News   Valerio Palombaro) 

2025年8月23日

・イタリアの司教団、22日の「平和のための祈りと断食の日」に参加表明

(2025.8. 21  Vatican News   Deborah Castellano Lubov)

 教皇レオ14世が20日の水曜恒例一般謁見で、ウクライナ、ガザなど戦争に苦しむすべての地域で「武装解除と非武装の平和」が実現するために、8月22日(天の元后マリアの日)を祈りと断食で心を合わせる日とすることを発表、世界の信者たちに参加を呼びかけられたが、イタリア全土の教会がこれに参加することになった。

 ローマ大司教代理のバルド・レイナ枢機卿は21日の声明で、ローマ大司教区はこの教皇の呼びかけに賛同し、すべての信徒の参加を求めるよう求めた。またイタリア司教協議会会長のマッテオ・ズッピ枢機卿(ボローニア大司教)も、教皇の呼びかけに倣うことを表明した。

 レイナ枢機卿は声明で「紛争と暴力に満ちた今の時代に、私たちは、苦しむ人々の涙、罪のない人々の痛み、正義と和解を望むすべての人の希望を、聖母マリアに信頼して委ねます。私はすべての共同体、教区、家族、そして個々の信者に対し、この日に参加するよう呼びかけたい。断食を、簡素さと信仰をもって実践し、祈りで養われるものとし、私たちの団結のしるしとなり、平和の捧げ物となるように」と呼びかけ、「平和の君である主が、私たちを諸民族の調和と希望の建設者としてくださいますように。そして、教会がこの日に特に記念する平和の女王マリアが、私たちをとりなし、人類が和解と一致への旅路を歩むよう伴ってくださるように」と祈願した。

 また、ズッピ枢機卿も21日、「私たちは聖父の心からの呼びかけに賛同します。暴力、憎しみ、死の状況が継続していることは、私たちに武装しない平和、武装解除する平和のための祈りを強化するよう迫っている。平和の女王である聖母マリアに、すべての民から戦争の恐怖を取り除き、政治的・外交的責任を負う人々の心を照らすよう懇願します」と述べた。さらに、「平和は精神的なユートピアではない。それは謙虚な道であり、忍耐と勇気、聴き合いと行動で織り成される日々の小さな行為から成るものです。そして、今日ほど、私たちの警戒心と創造的なあり方が求められている時はありません」と強調した。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

2025年8月22日

・欧州カリタスの代表団がロシアの攻撃続くウクライナ現地を訪問、支援継続を確認

(2025.7.26 Vatican News  Linda Bordoni)

 欧州カリタスのランダウ会長らメンバーが、ロシアの攻撃による人道危機が深刻化するウクライナの現地を訪問、連帯と支援継続を確認した。File photo of Caritas Ukraine solidarity operations in war zones

 訪問団は、ウクライナのイヴァノ・フランキフスクとリヴィウを訪問し、現在進められている人道支援プロジェクトを視察した。

 カリタス・ウクライナの会長でカリタス・ヨーロッパの副会長でもあるスタヴニチ氏は、このミッションを「出会い、励まし、計画の瞬間」とし、「欧州各地の多くのパートナーと共に実施されたもの。ウクライナのカリタスと、海外のパートナーとの出会いは、私たちに大きなエネルギーと励ましをもたらしてくれました」と感謝を述べた。

 また、「現地でのカリタス関係者の会議の前日には、ロシア軍による大規模な攻撃があり、会議中にも空襲警報が鳴り、避難区域に移動して情報交換とシナリオ計画の作業を続けました」と危機の実用を説明した。

 欧州カリタスの訪問団は、現地のカリタス・ウクライナなど支援団体がするめている避難所の提供、精神的・社会的な支援、避難民の支援、子どもと高齢者避難民向けのサービス提供などを視察。「これらの出会いによって、現地の人々の苦しみの深刻さだけでなく、共同体社会の強靭さと人道支援の重要さを、改めて認識した」と声明で述べた。

*緊急対応と長期の支援プロジェクト

 スタヴニチ氏は、ウクライナ国内で最大の国内ベースの人道支援ネットワークを構成する2つのカリス組織—カリス・ウクライナとカリス・スペス・ウクライナ—が連携した活動を強調し、「彼らの活動は、緊急対応や避難から、統合と回復を目的とした長期プロジェクトまで、幅広い支援に及んでいますが、私たちが最も力を入れているのは、最も脆弱な人々、独居の高齢者、特別支援を必要とする家族、大家族、シングルマザーなど。基本的な生活物資、衛生用品、水へのアクセス、住宅の修繕、心理社会的支援を提供し、攻撃から離れた地域では、避難民に対する住宅の提供、子どもに優しい空間の確保、生計の回復などの支援を続けています」と説明。

 ロシアによる攻撃の長期化、激化によって、「人々は疲弊していますが、生き続けること、対応すること、互いに助け合うこと、そして生活を再建する強い意欲は失われていません」と強調した。

*資金調達呼びかけ

 ロシアによるウクライナ侵攻開始を受けて始まったカリスネットワークのグローバル資金調達キャンペーンは、現在も活動維持に不可欠な役割を果たしている。「支援を必要とする人々の数は依然として非常に高い水準にあります。国連は2025年までにウクライナで約1300万人が人道支援を必要とするとの推計を発表しています」とスタヴニチ氏は指摘。「ネットワークは可能な範囲で支援を続けてくれており、ウクライナの脆弱な経済状況下でも、カリス会員との二国間プロジェクト、機関からの資金提供、現地での資金調達にも取り組んでいます」と説明した。

 声明で、ウクライナ・カリス・スペスの執行理事であるヴィャチェスラフ・グリネヴィッチ神父は、2025年の聖年における国際的な連帯の重要性を強調。「カリスネットワークによる連帯は、ウクライナにとって特に重要。欧州各地の多くの仲間たちとの心理的距離の近さを感じています。彼らの支援と存在は、私たちに力を与え、この困難な時代に一人ではないことを思い出させてくれます」と述べた。

*国際支援の減少への懸念

 一方で、欧州カリタスのランダウ会長は、ロシアによる攻撃の長期化や世界の他の地域での紛争多発などで、国際的な支援が減少を始めていることに懸念を表明。「ウクライナにおけるカリタスは大きな課題に直面しています。支援の必要性は巨大で増加し続けているが、欧州を含む多くの国際的な支援が減少し始めています。これは非常に懸念されること。ウクライナの人々は、今こそ私たちの連帯を必要としています」と訴えた。

 スタヴニチ氏も、「東部ウクライナから避難する人々は極めて脆弱です。多くは高齢者や移動困難な人々で、避難の支援、攻撃下にある人々への支援、すべてを失った人々への長期的な住宅解決策が継続的に必要です」とし、「帰る家がない人が今、何百万人といます。人々が住む場所を見つけ、仕事に戻り、最終的に人道支援から持続可能な生活へ移行できるよう支援する必要があります」と強調した。

*連帯と信頼の再構築

 そして、「連帯は、人道支援従事者と彼らが支援する人々を支える上で不可欠な役割を果たします。 戦争は人間の顔を破壊し、関係を引き裂きますが、連帯はそれの反対です。癒しをもたらすものです。援助を与える者と受け取る者との出会いに、深い意味があります。それは人間性への信頼を再構築するのです」とスタヴニチ氏は述べ、「私たちために祈り続けてください。2022年、私たちは世界の祈りの力を感じました。その祈りが止まらないようお願いします。そして、情報を収集し続けてください。第三に、関与してください。ウクライナを支援し、カリスや教会組織を通じて支援活動を支えてください」と訴えている。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年7月27日

・「民間人の飢餓は戦争犯罪」ー国際カリタスなど世界の111の援助・人権団体がガザ「封鎖」を非難。即時停戦、人道支援への制限解除を要求

(2025.7.24 Vatican News Christopher Wells)

 100以上の援助・人権団体(主に援助・人権団体)は23日、共同声明を発表、ガザで飢餓が蔓延する中、各国政府に対し、即時かつ恒久的な停戦の実現と人道支援の流入に対するあらゆる制限の解除などを含む行動をとるよう求めた。

 国際カリタスを含む111の人道支援団体が署名した声明は、イスラエル政府によるガザ「封鎖」を非難し、各国政府に対し、すべての陸路の通過地点を開放し、「原則に基づいた国連主導のメカニズムを通じて」ガザへの食料、水、医薬品、住居用品、燃料の流入を再開し、封鎖を終結させ、即時停戦に合意するよう強く求めている。

 声明は、ガザの食糧配給所でほぼ毎日「虐殺」が発生していること、国連が食糧を求めて殺害されたパレスチナ人875人と負傷者数千人を認定したこと、を指摘。「イスラエルの最新の避難命令により200万人以上のパレスチナ人が避難を余儀なくされている」と述べ、現状では活動が「維持不可能」であるとする世界食糧計画(WFP)の警告を強調している。

 さらに、「民間人の飢餓は戦争犯罪である」と言明。援助団体によると、ガザ地区外の倉庫、そしてガザ地区内にさえ、民間支援に使用できる大量の物資があるにもかかわらず、人道支援機関はそれらへのアクセスや配送を阻止されている、とし、「イスラエル政府による制限、遅延、そして完全封鎖下での分断は、混乱、飢餓、そして死を生み出した」と声明は述べ、「国連主導の人道支援システムは機能不全に陥ったのではなく、機能停止に追い込まれたのだ」と非難。EUとイスラエルの約束にもかかわらず、「現地で真の変化が見られない限り、これらの約束は空虚なものとなる」と声明は述べている。

 また声明は、「今こそ断固たる行動を起こす時だ」と訴え、即時かつ恒久的な停戦、官僚的制限の撤廃、陸路の通過地点の開放、そしてガザ地区のすべての人々へのアクセスの確保を要求。「軍主導の物資配給モデル」の拒否と「原則に基づいた国連主導の人道支援」の復活、そして「原則に基づき公平な人道支援団体」への継続的な資金提供を求める一方、各国に対し、武器弾薬の移送停止を含む、封鎖解除に向けた具体的な措置を講じるよう訴えている。

 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年7月25日

・「人命の尊厳を守る手段が失われる!」英国にある世界有数のカトリック系生命倫理研究機関が閉鎖に

(2025.7.3  Crux  Managing Editor   Charles Collins)

  世界有数のカトリック系の生命倫理研究機関の一つが、今月末に閉鎖される。イングランド・ウェールズ・カトリック・トラストは3日、オックスフォードにある「アンスコム生命倫理センター」を閉鎖すると発表した。(理由は明らかにされていない。)

 同センターは1977年に設立された英国最古の生命倫理研究機関。豪シドニーのアンソニー・フィッシャー大司教は「英国屈指のキリスト教系生命倫理研究所であるだけでなく、キリスト教系、世俗系を問わず、世界でも最も優れた研究所の一つ」と語っている。

 センター長のデイビッド・アルバート・ジョーンズ教授は声明を発表し、その中で閉鎖の発表を「深い悲しみ」とともに受け止めている、とし、「センター職員一同は、センターが創出してきた資源を引き続き利用できるように、そして『人間の尊厳を全面的に尊重する生命倫理研究と教育』という重要な活動を継続していくための何らかの手段が見つかることを切に願っている」と訴えた。

 また教授は、「過去1年間、センターの活動の大部分は、スコットランド、イングランド、ウェールズにおいて、『末期』とみなされる人々に対する『自殺の助長・幇助』を非犯罪化しようとする試みを抑えることに注力してきた。私たちの活動は議会で引用され、この問題に関心を持つ多くの人々への情報提供に貢献してきた」としたうえで、「多くの善意ある人々の努力にもかかわらず、スコットランド、イングランド、ウェールズにおいて、自殺幇助法案は、若干の多数票を取り、成立に向けて進んでいる。センターは今後新たなリソースを提供する立場にはないが、既に提供済みのリソースを活用し、スコットランド議会の貴族院が危険で思慮に欠ける法案の議論を続ける中で、関係機関と連携していくよう強く求めたい」と強調した。

 同センターと深い関係をもつ人物は、「今回の決定は、センターで進行中のプロジェクトや協力関係を危険にさらす」と述べ、「センターは非常に積極的に活動しており、特に自殺ほう助との闘いにおいて活発だった。センターがなくなることは、教会が学術に根ざしつつも、より広範な国民や政策立案者に対して訴えかけることができる重要な擁護の源泉を失うことを意味する」と批判している。

 新教皇、レオ14世は、在バチカンの外交団に「胎児から高齢者、病人から失業者、市民から移民まで、特に最も虚弱で弱い立場にある人々を含む、すべての人の尊厳を尊重に努める義務から、誰も免除されない」と述べ、テクノロジーの変化、特にAI(人工知能)の台頭は、カトリック教会の大きな懸念事項だ、と指摘している。

 英国のカトリック教会は今、これらの問題における最も有力な擁護者の一人を失うことになるだろう。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

2025年7月6日

・世界の諸宗教代表の「平和に関する円卓会議」東京で開催、世界的危機へ諸宗教の信頼関係構築と人道支援で政治指導者との連携など協議

The Third Tokyo Peace Roundtable organized by Religions for Peace InternationalThe Third Tokyo Peace Roundtable organized by Religions for Peace International 
2025年7月5日

・アジア、アフリカ、ラ米の司教協議会連盟などが共同で、COP30に向けて”気候正義”と”共通の家”への呼びかけ

(2025.7.1 Vatican News   Isabella H. de Carvalho )

 アジア、アフリカ、ラテンアメリカの各司教協議会連盟と教皇庁ラテンアメリカ委員会が1日、今年11月にブラジルで開かれ国連気候変動枠組条約第30回締約国会議(COP30)に向けて、気候正義と環境への回心を呼びかける共同文書を発表した。共同文書は、教会の「気候正義」への誓約を改めて表明し、今年で公布10周年を迎える教皇フランシスコの回勅『ラウダート・シ』に沿って、各国政府に行動を呼びかけている。

 

 

*タイトルは「気候正義と共通の家への呼びかけ:エコロジーへの転換、変革、そして誤った解決策への抵抗」

 

 「気候正義と共通の家への呼びかけ:エコロジーへの転換、変革、そして誤った解決策への抵抗」と題する共同文書は1日のバチカンでの記者会見での発表とともに、教皇レオ14世にも手渡された。記者会見の冒頭で、アジア司教協議会連盟(FABC)会長のフィリペ・ネリ・フェラン枢機卿は、「私たちのメッセージは外交的なものではなく、極めて司牧的なもの。地球を単なる商品のように扱い、被造物を食い尽くそうとする体制に直面し、良心への呼びかけです」と述べた。

 記者会見には、フェラン枢機卿と共に、ラテンアメリカ・カリブ海司教協議会連盟(CELAM)会長のハイメ・スペングラー枢機卿、アフリカ・マダガスカル司教会議シンポジウム(SECAM)会長のフリドリン・アンボンゴ・ベスング枢機卿、教皇庁ラテンアメリカ委員会事務局長のエムリス・クダ枢機卿が出席しました。

 クダ枢機卿は「私たちは、被造物に対する各地で起きている戦争の真っ只中にあって平和を築くために、COP30に参加します。戦争では多くの人が命を落としており、私たちが今、行動を起こさねば、さらに多くの人が命を落とすことになるでしょう… 私たちがCOP30に参加するのは、教皇レオ14世が述べておられるように、教会が『常に、特に苦しむ人々に寄り添おうと努める』ためです」と説明。

 

 

*アマゾンからアフリカまで、教会は声を上げる

 

 またスペングラー枢機卿は「私は声を上げていますが、それは私だけのものではありません。アマゾンの人々、土地の殉教者たち、つまり気候の殉教者たち、そして川辺の先住民、アフリカ系住民、農民、そして都市のコミュニティの声です」と述べ、「生活様式、生産、消費における変革の必要性を緊急に認識する必要があります」として『グリーン資本主義』や『移行経済』といった名目で経済的利益を”隠蔽”することや、アマゾンで新たな油井を掘削することを非難、「『自然の金融化』というような仕組みを、教会は拒否します」と強調した。

 アンボンゴ枢機卿も、「何世紀にもわたる搾取、奴隷制、搾取によって貧困に陥った」アフリカ大陸の教会の名において語り、「武装集団の増殖の根源に、鉱物資源の採掘競争がある」と指摘。「アフリカの人々を犠牲にして他者を豊かにすることのない経済」を求め、「アフリカは、全人類にとって正義と平和の未来に貢献したい… ”偽りの解決策”はもうたくさんです。気候崩壊の最前線にいる人々の声に耳を傾けずに下される決定は、もうたくさんです」と訴えた。

 フェラン枢機卿は、アジア大陸の観点から、「台風、強制移住、島の喪失、河川の汚染など、気候変動の壊滅的な影響に何百万人もの人々が苦しむ一方で、巨大インフラ、人間の尊厳を尊重しない『クリーン・エネルギー』のための移住、そして『グリーン・バッテリー』の名の下に行われる無情な採掘といった”偽りの解決策”が進んでいます」と批判。 「豊かな国々は、南半球諸国に負債を負わせ続けず、自国の環境負債を認識し、返済すべきです」と訴え、教会として、「教育プログラム」「新たな経済的道筋」「最も影響を受けやすい女性と女児の支援」といった代替案を推進する意思を表明した。

 

*教皇フランシスコの遺産

 

 バチカンの総合人間開発省長官のマイケル・チェルニー枢機卿は、この文書がフランシスコ教皇の遺産と深く結びついていることを強調。「10年前、この記者会見が教皇回勅『ラウダート・シ』の成就と実践であると想像できた人はいたでしょうか。これは、教皇フランシスコが訴えてこられたこと、そしてレオ14世教皇が強調され、呼びかけを続けておらえることを、強く表明したものであり、このような文書が取りまとめられたことに感謝した」と語った。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二

 

2025年7月2日

・ダマスカスの正教会で自爆テロ、礼拝中の信者20人以上が死亡

 

An image shows the destruction wrought inside the Mar Elias Church in DamascusAn image shows the destruction wrought inside the Mar Elias Church in Damascus  (© Patriarchato greco-ortodosso di Antiochia )

2025年6月24日

*「ホスピスや緩和ケアの患者の命を守る権利が損なわれる」と英カトリック教会、”自殺ほう助合法化”法案に警告(Crux)

(2025.6.19 Crux  Managing Editor  Charles Collins)

 英国で、終末期の成人の「死を選ぶ権利」が認められる見通しになったが、同国のカトリック教会は「ケアホームやホスピスの患者の生命を守る権利を損われる」と警告している。

 労働党のキム・リードビーター議員が提出した法案は正式には「終末期の成人(終生)法案」といい、英国議会下院で20日行われた採決で、賛成314、反対291で通過した。上院で覆される可能性は低く、2029年までに、合法的に自ら命を絶つことができるようになる、という。

 安楽死と自殺幇助について英国では現在、イングランド、ウェールズ、北アイルランドの法律では違法であり、過失致死または殺人とみなされている。スコットランドでは、特別な法律はないが、殺人罪に問われる可能性がある。下院を通過した法案は、18歳以上の終末期の成人に、医療幇助による自殺を要請する権利を認めるものだ。

 イングランド・ウェールズ・カトリック司教協議会が19日発表した声明では、「法案が可決された場合、カトリックのホスピスやケアホームが何らかのメカニズムで自殺幇助に関わることを要求される可能性が高い。この法案はそのようなカトリック施設の将来を脅かすものである」と強く非難している。

 声明では、ホスピスやケアホームが自殺幇助に協力せざるを得なくなる可能性のある具体的なケースには、以下のようなものがあるとしている。

1. 政府の所管大臣は、自殺幇助の利用可能性を確保するための規制を作る権限を与えられる。これらの規制が議会で議論される可能性は低い。ホスピスやケアホームに要件を課す可能性がある。他の同様の分野では、「サービス」へのアクセスの平等は、ほとんど例外なく、制度の自由よりも優先される。

2. 自殺幇助の提供は、政府によるホスピスへの資金援助、地方自治体によるケアホーム入居者への資金援助、あるいは地方自治体の医療機関との契約に縛られる可能性がある。これはカナダで経験されている。

 リーズにある聖ジェームス・ホスピスは、法案委員会への証拠の中で次のように述べている— 「もし死への幇助の規定を遵守することが、政府による補助金提供の条件となれば、我々のような施設は、完全に運営を停止せざるを得なくなる恐れがある。
また、ホスピスUK(自殺幇助には基本的に反対していない)のCEOはこう述べている— 「ホスピスへの影響を過小評価したり、軽視してはならない。答えのない大きな問題がある」。

 イースト・ロンドンのハックニーにある聖ジョセフ・ホスピスは、2024年10月に次のように述べている— 「カトリックのホスピスとして私たちの立場は、『死への援助』は私たちの専門的な緩和ケアの実践に関係なく、私たちの理念や価値観に合致するものではない、ということだ。私たちは死を早めることも先延ばしすることもしない。私たちは生を大切にするが、自然な死が訪れることも受け入れる」。

3. 雇用主は、自殺幇助を選択した従業者に対して行動を起こすことができなくなる。ある国会議員は、ケアハウスやホスピスの不参加を認める修正案に反対した際、「ケアハウスやホスピスが、そのような施設の顧客が自殺するのを助けるために、職員が良心の権利行使を妨げることを認めるのは間違っている」と明言した。

 法案提出者は、施設の職員や入所者の「権利」は、施設の自由よりも優先されねばならない、と考えていることを明らかにしている。もし職員、特に上級職員が、自殺幇助を希望する入所者のために手配をしたり、医師の場合は直接援助を提供したりすれば、カトリックのホスピスやケアハウスは運営不可能な立場に追い込まれるかもしれない。

4. 人権や平等法への異議申し立ては、重篤な病気で快適に移動することができない人が、介護を受けている施設が施設内での自殺幇助の提供を支援しなければ、その人権が損なわれたり、平等法の不利益を受けることになる、ということを立証する可能性がある。この法案の実施を担当する所管大臣は、国会で、「自殺幇助を促進しない介護施設に対する人権侵害は、成功する可能性が高い」と指摘している。

 以上の指摘から、声明は、「この法案が成立すれば、カトリックのホスピスやケアハウスがサービスを中止せざるを得なくなる恐れがある。英国における他の同様の法律分野や、国際的な自殺幇助法の経験が、こうした懸念を高めている」と述べ、「多くのカトリック系ホスピスは、都市の大部分の地域でサービスを提供している。緩和ケアの提供への投資と強化が必要な時期に、この部門からの撤退は、緩和ケアの提供に甚大な問題を引き起こす可能性がある」と警告している。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年6月21日

・ウクライナ北東部の都市で血塗られた「受難の主日」ー ロシアのミサイル攻撃で、礼拝に向かう信者や子供が多数死傷

Aftermath of the Russian missile attack in Sumy, UkraineAftermath of the Russian missile attack in Sumy, Ukraine 

 クルボカス大使は声明で、このような無意味な暴力を前にした無力感を嘆き、「私たちを守ってくださるのは主だけです。平和と命を守るために、他に頼れる力はないように思えます」と述べた。

 

2025年4月15日

・米国の司教団、トランプ大統領の連邦政府との難民支援に関する協力関係を解消

Afghan refugees arriving in the United States after being evacuated from Kabul (file photo)Afghan refugees arriving in the United States after being evacuated from Kabul (file photo)  (2021 Getty Images)

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年4月9日

・年間死者5600人と治安悪化のハイチ、武装集団が修道女2人を殺害(La Croix)

(2025.4.4 La Croix International sataff)

 (In late February last year, gangs launched an offensive on Port-au-Prince, seizing control of 80% of the country and worsening the already critical security situation. (Illustration photo)=Photo by U.S. Marine Corps /CC0 1.0)

In late February last year, gangs launched an offensive on Port-au-Prince, seizing control of 80% o

 

 ハイチ中部ミレバレスで3月31日、2人のカトリック修道女が殺害された。武装集団が市を制圧し、地元の刑務所から500人以上の受刑

者が脱獄した一連の暴力事件の中で起きた。

 現地の報道によると、修道女たちはミレバレスの学校で働いていたが、武装集団の襲撃から逃れて民家に避難したものの、その建物も襲われ、二人や少女を含む建物内にいた全員が殺害された。2022年にシスター・ルイザ・デルオルトが暗殺された事件や、昨年年1月に修道女6人が誘拐された事件(後に解放された)など、宗教関係者に対する攻撃の悲惨なリストに、今回の事件による犠牲者が加わった。

 被害者のシスター・エヴァネット・オネザイアとシスター・ジャン・ヴォルテールは、修道女の団体「幼きイエス修道会」の会員。首都 ポルトープランスのマックス・リロイ・メシドール大司教は、2人の死を確認し、「地域社会にとって大きな損失」と述べた。

 31日の襲撃は、「ヴィヴ・アンサンム」武装集団連合によるより広範な攻撃の一部であり、警察署、企業、ミレバレ刑務所が標的となった。  武装集団はミレバレ大学病院も襲撃し、医療スタッフと患者を脅迫した。 ハイチで最も近代的な病院のひとつであるこの施設は、毎日数百人の患者を治療している。 警察は、公式な死者数や被害状況の全容を

まだ発表していない。

 首都ポルトープランスでは、4月1日に治安悪化に抗議する数千人がデモを行った。武装集団の抗争が続く地区から避難した住民を含むデモ参加者は、早急な対応を求めたたが、。ハイチ警察は、大統領移行評議会本部前に集まった群衆を解散させるために催涙ガスを発射した。

 ハイチにおける武装集団の抗争による死者は、2023年には少なくとも5600人に達し、前年度から急増した。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のフォルカー・テュルク所長によると、2024年の最初の8か月間だけで、4200人以上が死亡し、1300人以上が負傷している。武器禁輸にもかかわらず、違法に輸入された武器が同国に流入し続けている。「この数字だけではハイチで引き起こされている絶対的な恐怖を捉えることはできないが、人々が絶え間なく暴力にさらされていることは示している」とテュルク氏は述べた。

 武装集団の残虐行為に加え、OHCHRは、警察が加担している場合もある、という。ギャング容疑者315人のリンチと、2024年に警察特殊部隊による281件の即決処刑の疑いがある事例を記録した。この暴力により、ハイチ国内で70万人以上が避難を余儀なくされ、その半数は子供である。

 ミレバレは、首都ポルトープランスから北東に約64キロの距離にある人口約20万人の都市で、主要な貿易ルートの交差点に位置している。月曜日の刑務所脱走事件は、2024年3月に首都の刑務所からギャング集団が約4000人の受刑者を”解放”した事件に続くものだ。

 昨年6月に国連支援の多国籍治安支援部隊が展開されたにもかかわらず、ハイチの治安危機は悪化の一途をたどっている。「我々は戦争状態にある」と、暫定評議会の議長であるフリッツ・アルフォンセ・ジャン氏は述べた。同氏のこの発言は、武装集団が国内を掌握するにつれ、絶望感が募っていることを浮き彫りにしている。

 最も衝撃的な事件のひとつは、12月初旬にジェレミー埠頭の武装集団が、ポルトープランスにあるシテ・ソレイユ地区で少なくとも207人を虐殺した事件だ。被害者たちは、ブードゥー教の儀式によって、ある武装集団のリーダーの息子が死亡したと非難された。国連人権高等弁務官事務所によると、犯罪を隠蔽するために、ギャングのメンバーは遺体を損壊し、焼却し、一部は海に投げ捨てたという。

 ハイチで暴力が拡大し続けている中、同国の復興と再建を支援するという世界の決意が試されることになる。即時かつ持続的な行動がなければ、今後数年間で、人命と生活基盤に壊滅的な打撃がさらに悪化するだろうと、関係者は語っている。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

(注:LA CROIX internationalは、1883年に創刊された世界的に権威のある独立系のカトリック日刊紙LA CROIXのオンライン版。急激に変化する世界と教会の動きを適切な報道と解説で追い続けていることに定評があります。「カトリック・あい」は翻訳・転載の許可を得て、逐次、掲載していきます。原文はhttps://international.la-croix.comでご覧になれます。

LA CROIX international is the premier online Catholic daily providing unique quality content about topics that matter in the world such as politics, society, religion, culture, education and ethics. for post-Vatican II Catholics and those who are passionate about how the living Christian tradition engages, shapes and makes sense of the burning issues of the day in our rapidly changi
ng world. Inspired by the reforming vision of the Second Vatican Council, LCI offers news, commentary and analysis on the Church in the World and the world of the Church. LA CROIX is Europe’s pre-eminent Catholic daily providing quality journalism on world events, politics, science, culture, technology, economy and much more. La CROIX which first appeared as a daily newspaper in 1883 is a highly respected and world leading, independent Catholic daily.

2025年4月6日

・「ロシアの軍事侵略は露骨な国際法違反、ウクライナとその国民へ支援続ける」と欧州司教団が声明

The Commission of the Bishops’ Conferences of the European UnionThe Commission of the Bishops’ Conferences of the European Union 
2025年3月4日

・米カトリック教会のコロンバス教区、2年半で神学生が二倍以上の40人に、その”秘密”は

Bishop Earl Fernandes visits the offices of Vatican News(アール・フェルナンデス司教、バチカン・ニュースのオフィスを訪問)

  米国カトリック教会のコロンバス教区では、アール・フェルナンデス司教のリーダーシップと司祭召命の働きかけのにより、わずか2年半の間に司祭候補者である神学生の数が17人から40人に大幅に増えた。

 2022年5月にコロンバス教区長となったのフェルナンデス司教は、自身の司教叙階式でのあいさつで、その年に叙階される司教の数が「コロンバス教区の司祭の数を上回ります」と語った。会衆は笑ったが、司教の発言は事態の深刻さを反映していた。

 「当時、教区には新しく叙階された司祭はおらず、私はまず、福音化と司祭の召命を増やす努力という2つの課題に直面していました」とフェルナンデス司教はVatican Newsの取材に答えた。司教は、教皇フランシスコが召命のために祈るよう教会に要請された先月、バチカンを訪問した。

*職業識別プログラム

 

 フェルナンデス司教はコロンバス教区長に就任後、直ちに職業識別プログラムを実施、2年半で神学生の数を倍増させた。そして、昨年は新たに5人の司祭を叙階したが、 「これは、信徒が秘跡を受けやすくなったことを意味します」と司教は成果を強調した。

 また、司祭召命の増加について、「一貫した努力と祈りの賜物。私たちには非常に有能な『召命ディレクター』がおり、『メルキゼデク・プロジェクト』、すなわち若者のための定期的な職業識別の日を担当し、教皇庁立ヨゼフィヌム大学で、召命の週末を企画・実施しています」と説明。

 さらに、教区として年に4回、司祭職への召命を考えている若者たちと夕食を共にする 「アンドリュー・ディナー 」を開いており、「この食事会の間、私は質問に答えながら、神学生たちは自分の証しを語ります。司祭生活がどのようなものかを肌で感じる機会にもなっています」としている。

*教皇と教会への愛で満たされる

 

 司教は「司祭と神学生の養成を重視ししており、特に信徒との効果的な対話には教養ある司祭が必要」と指摘。教区として、司祭と神学生をローマに派遣して学ばせることとし、現在、2人の神学生と5人の司祭がそうしている。「ローマ留学は、彼らが聖なる父に近づき、普遍的な教会に触れ、教区神学校で教えるための教育資格を得る機会となる。普遍教会と聖なる父への愛で満たされ、その愛を私たちの教区に持ち帰るでしょう」と期待を込めて語った。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年3月1日