(2016.12.1 Tablet ミーガン・コーンウェル)
カトリックの司祭たちは精神的な重圧を感じ、うつ病と不安に駆られる人数が増えている。だが、精神面でのケアはバラバラでわずかしかされていない。
今年9月、英国エセックス州の65歳の司祭が、自分の担当する小教区に隣接する二つの小教区を担当していた年配の司祭が引退し、亡くなり、これらの小教区を兼任させられることになり、担当司教に「あらたに二つの小教区を兼務することはできません」と訴えた。 彼はすでに毎週末にミサを四回捧げ、地元のカトリック系の複数の学校、複数の病院、ホスピスを担当しているが、司教区に彼を助ける司祭の余裕はないのだ。
このような問題は、イングランド、ウエールズの教会にとどまらない。アイルランドでも、聖職者の人数が減り続けており、先行きへの不安が高まり、カトリック司祭協会によると、最近の何年かの間に少なくとも5人の司祭が自らの命を絶っているという。
過去二、三十年に、英国とアイルランドのカトリック司祭たちは深刻な心理的緊張のもとに置かれている。子供たちへの性的虐待事件の波及的な影響は確かに大きな原因になっている。だが教会に通う信徒の減少、召命の崩壊、そして教会の影響力と社会的地位の低下-欧州全土のあらゆる教会に浸透しつつある世俗化の影響-が彼らを取り巻いている。
教区司祭にとって、洗礼や婚姻の秘跡を授ける回数よりも、葬式を執り行う回数が多いことがしばしばだ。いくつもの教会が閉鎖され、教区は再構成され、司教たちは司牧よりも管理運営に多くの時間を割いている。変化を管理することは環境がいちばんいい時でさえ難しい。ひび割れが起き始めている・・・。
(翻訳・南條俊二)
(以上は、カトリック修道会・イエズス会がイギリスで発行する世界的に権威のあるカトリック週刊誌TABLETから、発行責任者の許可を得て、翻訳・転載したものです。TABLETのウエブサイトはhttp://www.thetablet.co.uk です。こちらもご覧下さい)