(2017.2.16 Tablet Rose Gamble )パキスタンの主要都市ラホールで13日発生した13人死亡、108人負傷のイスラム過激派による爆弾テロについて、パキスタンの司教団が15日、声明を出し、市民と警官の犠牲を防げなかったとして、政府を非難した。
爆弾テロは、薬品の販売を規制する法案に反対する薬剤師たち400人が抗議集会を開いていたパンジャブ地方議会議事堂の前で発生し、警官隊も6人が死亡した。犯行声明は、イスラム過激派タリバン・パキスタンの一派、ジャマト・アル・アラーから出されたが、彼らは今回のテロに先立ち、政府によるテロ撲滅の動きに対抗して政府関係の建物を標的にしたテロを続ける、と宣言。パキスタン国家テロ対策庁も今月7日に「名前を確定できないテロ集団がラホールでのテロを計画している」と警告を発し、「高度の警戒と保安体制の強化」を強く指示していた。
これに対して、パキスタンのカトリック司教協議会の正義と平和委員会は15日に発表した声明で、政府に対して「犯人たちを裁判にかけ、こうした事態を引き起こした原因を究明し、すべての国民を守る手段を強化する」よう求めた。また、政府が、テロ発生へ警告を出しておきながら、必要な措置をとらなかったことを非難し、テロに対する国の計画を確実に実行し、特に、国の保安部隊が爆発物処理の勇気のいる、危険な業務を遂行するために装備を充実させるよう、強く求めた。
この事件に対して、ムハマド・ナワズ・シャリフ首相はテロ行為を弾劾し、テロ撲滅に敢然と立ち向かう、とする声明を13日に出しているが、英国・パキスタン・キリスト教協会のウィルソン・チャウドリ会長は「パキスタンは、保安部隊を強化するだけではテロとの戦争に勝てないだろう。国の教育制度、カリキュラムを通して、過激なイデオロギーの醸成を防がねばならない」と語っている。
パキスタンでの爆弾テロは、今回のラホール事件に先立って、過去3週間、北部と南東部の広い地域で連続して起き、一般市民や警官の死者を出している。昨年も、復活祭シーズンに、ラホールの公園で自爆テロが起き、沢山の子供たちを含む少なくとも72人が命を落としたが、タリバンが「復活祭を祝うキリスト教徒を狙ったものだ」と言明していた。
(翻訳・南條俊二=Tablet から許可を得て、翻訳、掲載をしています。“The Tablet : The International Catholic News Weekly. Reproduced with permission of the Publisher” and that you quote our website address http://www.thetablet.co.uk )
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