(2017.8.7 Crux バチカン特派員 イネス・サン・マーチン)ナイジェリアの南東部、アナムブラ州のカトリック・ネウイ教区の聖フィリポ教会が6日、ミサ中に銃を持った暴徒集団に襲われ、11人が殺害、18人が重傷を負わされた。これに対して、バチカンのパロリン国務省長官が7日、現地の司教に電信を送り、教皇フランシスコの深い哀悼の意を伝えた。
現地の警察当局にようると、武装集団は、教会で日曜のミサが行わている最中に、参集者を襲撃した。集団がどの組織に属しているかなどは明らかになっていないが、イスラム過激派のボコハラムは関与していない、としている。犯人は一人とも二人とも言われ、死者は15人との見方もある。
教区のスポークスマンは「一体、地球上のどこに、日曜の朝、罪もない無防備な子供や女性を含む人々の祈りの最中に発砲する者がいる、というのですか」と怒りをあらわにし、「私たちはこのような神無き行為を断罪します。そして、被害に遭った家族を慰めて下さるように、全能の神に祈ります」と語った。また教区の信徒たちに、この事件が日々の信仰生活を損なうことのないように強く訴えた。
また、同国のブハリ大統領は声明を発表し、今回の事件について「これは、人類に対する卑劣な犯罪であり、口では表せないような冒涜だ」と述べ、犯人を強く非難したうえで、「教会で祈りを捧げている人たちを標的にし、冷血にも殺害したことに、正当化の余地はない」とし、全国民に対して、宗教団体を標的にし、神の名をかたっての暴力行為を阻止するために立ち上がり、声を上げるよう求めた。
これまでのところ、どの過激派集団も犯行宣言を出しておらず、警察当局は大規模な捜索を進めているが、地域社会から疎外されていることを根にもった者の犯行の可能性が強いと見ている。ただ、ナイジェリアでは、イスラム過激派による住民殺害が続いており、犠牲者はすでに2万人を超えていると見られる。ただ、今回の惨劇があった南東部地域は、イスラム過激派の活動は活発ではなかった。
(翻訳「カトリック・アイ」南條俊二)
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