ドゥアルテ政権の”処刑政策”にフィリピン司教団が改めて反対表明(Tablet)

(2017.3.22  Tablet  Rose Gambleフィリピン政府が死刑復活に動いているが、フィリピンのカトリック教会がこれに強く反対している。同国の司教団は3月19日に声明を発表。「死刑を擁護するために聖書を使う人々に対して、私たちは、同じ聖書を使って、どれほど多くの人間性を犯す犯罪を正当化してきたのか、と問いかける必要があるのではありませんか」と訴えた。

 声明はフィリピン・カトリック司教協議会会長のソクラテス大司教の署名で出されたもので、「私たちは謙虚な気持ちを持って命じます。イエス・キリストにおいて、この世に対する神の決定的な言葉全うする心を持って、聖書の言葉を適切に解釈するように、人類に対する神の意志の強い表れを読み取るように」と強く求めている。さらに、「イエスは、いかなる合法的な殺人も絶対に支持されませんでした」とし、姦淫の罪を犯した女性が石殺しにされようとしたのをイエスが防いだ聖書の箇所を引用して、「イエスは『あなた方の中で罪を犯したことのない人がいたら、最初に石を投げなさい』と言われた(私たちも同じではないか)」と述べている。

 フィリピンでは、カトリック教会の強い働きかけで、十年以上前に死刑が廃止されていたが、復活させることが、麻薬犯罪撲滅の戦いを進めるドゥトルテ大統領にとって最優先事項になっている。同国議会下院は、重大な犯罪、麻薬関連の犯罪に対する死刑復活を、今月初め、圧倒的多数で可決している。

 司教団の声明は、灰の水曜日に法案を可決した皮肉を指摘、議員たちは「額に灰で十字をしるしながら、死を望む叫び声をあげる」、テレビに囚われた人びと、と強く非難し、「議員の皆さんは、その十字が何を意味するのかお忘れになったのでしょうか」と問いかけた。「百歩譲っても、犯罪防止に対する死刑の効果は証明されていません。死刑と法制度の損壊は常に重大な混合物です」とし、さらに、死刑が、有力な弁護士を雇う財力のない貧しい人々にしわ寄せされることに懸念を示し、国会議員たちのために、祈るよう求めて、声明を締めくくっている。

 (南條俊二訳)

(カトリック・アイでは、英国でイエズス会が発行している有力カトリック週刊誌Tabletから翻訳・掲載の許可を得ています。“The Tablet: The International Catholic News Weekly. Reproduced with permission of the Publisher” and that you quote our website address http://www.thetablet.co.uk

 

 

 

 

 

 

 

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2017年3月24日