「南スーダンで少数部族の殺害が増大」と司教が国際社会に訴え(TABLET)

 (2016.12.6 TABLET ローズ・ギャンブル)

かつては多民族の共生と平和の希望の光だった南スーダンのエイの町が、今や、再発した南スーダン内戦の中心になっている。カトリック、エイ教区のエルコラノ・ロドゥ・トンベ司教は「10万以上の人びとが 恐怖と不安の中で暮らしています。彼らは町を離れることがでないのです」と語る。司教の話では、11月の初め、エイの町を出て旅をしていた11人がスーダン人民解放軍の兵士たちにとらえられ、藁葺き小屋に入れられて、焼き殺されたが、それから二週間も黒焦げの遺体は放置されていた、と言う。AP通信の記者が現地で取材したところ、遺体は七体確認され、そのうちの何人かは両手を背中で縛られたままだったという。

司教によると、殺害の対象になっているのは、リエク・マチャ前副大統領の支持者とみなされた人々だ。「少数民族への嫌悪が広がり、市民を標的にした大量虐殺が起きる兆候が見られる」と、11月下旬に現地を訪れた国連特別顧問のアダマ・ディエンは語った。狙いを定めた殺害、襲撃、傷害、強姦、そして山刀で家族を切り刻むという蛮行がいたるところで起きている、という。こうした状況を受けて、国連事務総長が11月16日に、南スーダンについて「残虐行為が現実のものとなっている」と厳重な警告を行っているが、国連の平和部隊にはそれを抑えるだけの「兵力も能力も十分にない」ことも認めている。事務総長は国連安全保障理事会に繰り返し南スーダンへの武器禁輸を実行するよう求めているが、「兵器に圧倒されている」と嘆いてもいる。

今年7月以来、およそ15万人がエイの町からウガンダに脱出し、12万人が南スーダンの他の地域に避難している、という。国連難民高等弁務官事務所は9月に、約10万人が軍事作戦によって閉じ込められているとし、石鹸や毛布の配給支援を行っていた。

(写真は、支援物資を配給する国連高等弁務官事務所の南スーダン、エイの現地サイトの外にたたずむ女性たち) (訳・南條俊二)

(以上は、カトリック修道会・イエズス会がイギリスで発行する、世界的に権威のあるカトリック週刊誌TABLETから、許可を得て翻訳・転載したものです。Tabletのウエブサイトはhttp://www.thetablet.co.ukです。こちらもご覧下さい。)

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2016年12月8日