(バチカン市国行政長官のラファエラ・ペトリーニ修道女と握手を交わす教皇フランシスコ= 2021年12月23日、撮影:アレッサンドラ・タランティーノ/AP)

ローマ発―教皇レオ14世は19日、バチカンの法令上の技術的問題を修正された。
前教皇のフランシスコは女性の幹部登用などバチカン改革を積極的になさったが、それを支える法令改革が後回しになっている、との関係者の指摘があった。レオ14世の今回の措置は、そうした改革の教会法など法令面から確実にすることを目指しておられることを示しているようだ。
教皇フランシスコはバチカン市国行政の長として史上初の女性を任命されたが、法令の改革を伴っていないことから問題が生じていた。
フランシスコは今年2月、56歳のシスター・ラファエラ・ペトリーニをバチカン市国の長に任命した。この任命は、フランシスコが12年間の教皇在位中にバチカンで女性を最高意思決定職に登用した数多くの事例の一つであり、ローマ中心部にある44ヘクタール(110エーカー)の領土の統治者に女性が任命されたのは初めてのことだった。
だがこの任命は、シスター・ペトリーニの前任者が全員、枢機卿であったため、これまで存在しなかった技術的・法的問題を引き起こした。例えば、ペトリニは、教皇レオ14世選出の5月のコンクラーベに先立って開かれた非公式の枢機卿会議で、バチカン市国の経済状況報告を行うように招請されなかった。
通常なら、バチカン市国行政長官は報告を行うはずだが、コンクラーベ前のこの会議(総会議と呼ばれる)は枢機卿のみが参加する場だったからだ。
このような問題を解消するため、レオ教皇は追認の形で、「バチカン市国の行政の長は枢機卿でなければならない」とする規定を削除された。この教皇の行為は、ペトリーニの任命が「単発的な措置ではない」ことを示唆するものだった。
教皇は「領土統治は教会階層内の交わりを特徴づけるべき奉仕と責任の形態だ」とし、「この共有責任の形態は、ますます複雑化・緊急化する統治ニーズに対応してこれまで開発されてきた特定の解決策を統合するのに適切です」と明言された。
バチカン市国行政庁は、バチカン美術館を含む聖座の財源となる主要収入源を担当するだけでなく、この都市国家のインフラ、通信、医療も管轄。また、領土を統治する法律の承認、年間予算と決算の承認を担当している。
カトリック教会は司祭職を男性に限定している。フランシスコ教皇の在位中にバチカンで女性が管理職に就く事例は増えたものの、女性を司祭職から排除する規則を変更する動きや兆候は一切見られなかった。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)