・教皇、異例の枢機卿会議を1月7日に召集―これからの計画を共有する機会に

Pope Leo XIV speaks with cardinals on May 10, 2025. Image ©Vatican Media

(2025.11.12  Crux  Senior Editor for News and Affairs   Christopher R. Altieri)

 フランシスコ教皇の在位期間中、こうした会合はごく稀であり、多くの枢機卿が私的に嘆いていた事実である。

 これはレオ14世(教皇)が枢機卿たちに質問する機会であると同時に、枢機卿たちが教皇と、また互いに意見を交わす場となる。就任したばかりの教皇が枢機卿たちに将来の計画を共有する機会ともなるだろう。

 フランシスコ教皇の在位期間から得られた教訓の一つは、「教皇が最も近い協力者たちに自らの考えを明かさなければ、孤立してしまう」ということだ。

 フランシスコ教皇の在位期間から得られたもう一つの教訓—しばしば失敗を通じて学ばれるもの—は、「教皇がペトロの後継者であり、ペトロの職務における、すべての先任者たちの後継者である」ということだ。

 この事実—歴史と教会が苦難を経て獲得した自己認識の核心—は、何世紀にもわたり、教皇職を内から、そして教皇職のために秩序づける決定的な力となってきた。

 それは教皇たちが「行いたいと考えたこと」「行えると考えたこと」を通じて成し遂げた事柄に、またその実行方法に、真の違いをもたらしたのである。

 フランシスコはこの事実を理論上は認めていたが、彼のペトロ座への選出状況は、その人格や性格と同様に、並外れて特異なものだった。彼の最も熱心な支持者から最も手厳しい批判者までが普遍的に認めた事実は、「フランシスコが前例(あるいは制度的前例を踏まえて数世紀かけて発展した儀礼さえも)をさほど重視しなかったこと」だ。

 これはレオ14世が困難な綱渡りを強いられることを意味する。

 レオ14世は枢機卿たちに「独自の存在」であることを示しつつ、異端的な前任教皇との連続性、そして自らが務める職位における歴代教皇全員との連続性を維持しなければならない。これは古いビジネスの格言に少し似ている。「大きく、速く、良く:このうち二つは選べる」。レオには三つが必要だ。自らであること、何らかの形でフランシスコとの連続性を保つこと、そしてペトロの座そのものの歴史との連続性を保つことである。

 つい先日、ラテラノ大聖堂、すなわちローマの大聖堂の奉献の祝日に、教皇は、教会を「建設現場」と表現し、この比喩(前任者も用いた)が「活動、創造性、献身、そして時に解決すべき困難な課題や労苦を物語ります… 司牧者たちの導きのもとでカリスマを分かち合いながら日々成長する、私たちの共同体の具体的かつ有形の努力を示しているのです」と語った。

 教会が「建設現場」であるなら、教皇は建築家ではなく「主任技師」であり、枢機卿たちはその「現場監督」である。

 教皇はまた、ラテラノ大聖堂の建設が「危機的瞬間や遅延、当初の計画からの変更を経験してきた」点にも言及した。

 フランシスコの型破りな傾向とCrux編集長のジョン・L・アレン・ジュニアの表現を借りれば、「予測不能な」指導スタイルは、教会内に巨大なエネルギーを解き放つことが多かった。しかし明確な方向性がないため、そのエネルギーはすぐに消え失せてしまった。

 来年1月の枢機卿会議は、フランシスコの後継者である新教皇が新たな時代を刻む機会となる。ただし、枢機卿たちに自らの計画を伝え、真に理解させることが、その条件だ。

 レオはすでに多くの微妙な方法で基盤を整えている。教皇職の儀式や儀礼の遵守に関してはほぼ完全に従来通りだ。彼が事務処理において規則性(礼儀正しさと言っても過言ではない)を取り戻しつつ、信徒との信頼関係を築き、時に重要な局面で、微妙な方法で自身の個性を輝かせている様子は、実に注目に値する。

 先月、ヨルダンのアブドゥラ2世国王とラニア王妃がバチカンで教皇と面会した際、王妃は教皇のレバノン訪問(11月27日~12月2日の旅程の一部で、ニカイア公会議1700周年を記念しトルコを最初に訪問予定)について尋ね、「レバノンへ行くのは安全だと思いますか?」と質問した。「ええ」と、レオは口元にほのかな笑みを浮かべて、「行くつもりです」と答えた。

 「教皇の継続性」という概念、つまり、単に歴代教皇間の継承ではなく、何世紀にもわたる継続性は、フランシスコ教皇の在位中に影を潜めていたが、レオはすでにその回復に着手している。少なくとも、その回復のための条件を整え始めている。

 レオを選出したコンクラーべは、「前任者の政策」に対する信任投票というよりも、「安定かつ秩序ある統治への回帰の必要性」に対する信任投票であったという、非常に現実的で明白な意味合いを持つ。これが教皇レオ14世が自らの計画を提示し、自らの意向を示す必要がある、端的に言えば「何をなすべきかについての自身の考えを表明する」必要がある主要な理由の一つだ。

 教皇は既に枢機卿たちに、なぜレオを教皇名に選んだかを説明している。

 「理由はいくつかありますが」と、今年5月10日、新シノドスホールに集まった枢機卿たちに語った。「主に、レオ13世教皇が歴史的な回勅『レラム・ノヴァルム』で、最初の産業革命という文脈において社会問題に取り組んだからです」。そして、こう述べた。「現代において、教会は、新たな産業革命と人工知能分野の発展が人間の尊厳、正義、労働の擁護に新たな課題を突きつける中、その社会教説の宝庫をすべての人々に提供しています」。

 枢機卿たちは互いをより深く知る機会を得られることを確かに喜んでいるが、レオが何を計画しているのかについてさらに語ることを切望している。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2025年11月13日