【教皇、東南アジア・オセアニア4か国歴訪】「大きな苦難に勝利した『忍耐と決意、勇敢さ』で現在の困難を克服できる」東ティモールの各界代表、外交団との会見で

(2024.9.9 Vatican News  Christopher Wells)

 9日午後、東ティモールに入られた教皇フランシスコは同日夕、大統領官邸で政府指導者、市民社会の代表、外交団と会見され、東ティモールの人々が「信仰に触発されて未来への選択を行う」ことを希望された。

 あいさつで教皇はまず、この国が独立を目指して四半世紀以上も「暗く困難な日々」を続けた末に、「再び立ち上がることができ… 平和と自由の夜明けを迎えたこと」を神に感謝され、人々の中に「平和への道筋を見つけ、新たな発展段階の始まり、生活環境の改善、そしてこの土地の手つかずの素晴らしさと自然資源、人的資源へのあらゆるレベルでの感謝の気持ちが芽生えたこと」を称えられた。

 とくに、独立闘争の「劇的な」時期に東ティモールの人々が決して希望を失わなかったことを強調され、「インドネシアの兄弟姉妹との完全な和解を達成するための熱心な努力」を称賛され、この国だけでなく、「世界のさまざまな場所での他の紛争でも、平和と浄化への願いが勝利する」よう、神に祈られた。

 教皇は、この国に開かれた「新たな地平」に言及する一方で、「移民、農村部の貧困、アルコールの過剰な摂取、若者の強盗団など、この国が直面している新たな問題、解決すべき新たな課題」を指摘され、「だからこそ、私はこう言いたいのです。過去に皆さんを啓発し、支えてきた信仰が、現在と未来にインスピレーションを与え続けますように」と願われた。

 そして、ポルトガル語で「Que a vossa fè seja a vossa cultura」(「あなたの信仰があなたの文化となりますように」)と励まされ、「それが福音に即した原則、プロジェクト、選択を刺激しますように」と付け加えられた。

 教皇はさらに、この国が直面している困難に立ち向かうために、教育の必要性、特に、将来、国家を率いることのできる人材を育成する必要性を強調され、「『カトリック教会の社会教説』が、そのような人材育成の基盤を提供できます。それは『不可欠かつ信頼できる柱』であり、さらなる進歩の基盤であり、さまざまなアプローチが総合的な発展に役に立つかそうでないかかを判断する手段なのです」と説かれた。

 あいさつの最後に教皇は、人口の65%以上が30歳未満の「東ティモールの若々しい顔」を強調され、若者たちに、「あなた方の持つ新鮮さと機知に富んだ精神から恩恵を受けるように」と呼びかけられた。また、高齢者たちに対しても、「あなたがたの経験と知恵は、素晴らしい資源。(それを生かすことに)消極的になることはもちろん、悲観的になることも許されません」と励まされた。

 そして、改めて東ティモールが「大きな苦難の時代」に立ち向かった「忍耐と決意、勇敢さ」を称賛され、最近達成されたことを踏まえて、「あなたがたの国が、過去と同じように今日の困難や問題に知的かつ創造的に立ち向かうことができる、と確信する理由が私にはあります」とあいさつを締めくくられた。

 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

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2024年9月9日