新教皇レオ14世 2025年5月8日 バチカン・聖ペトロ大聖堂
教皇選挙は現地時間8日午後行われた投票で、第267代ローマ教皇に、ロバート・フランシス・プレヴォスト枢機卿を選出した。教皇名はレオ14世。
新教皇は69歳。初の米国出身の教皇で、男子修道会・聖アウグスティヌス修道会の元総長。ペルーのチクラヨ教区長などを経て、教皇フランシスコのもとでバチカン司教省長官を務め、2023年には枢機卿に任命されていた。
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「レオ14世」という名前に関し、バチカンのマッテオ・ブルーニ報道官は「教会の社会教説を創始した聖レオ1世と、この教説を概説した教皇レオ13世による1891年の回勅『レルム・ノヴァールム』が新教皇の念頭に明確に置かれている」と説明、社会教説がレオ14世の教皇職の中核をなすことを示唆した。
⇒『レルム・ノヴァールム』は日本語で「新しき事がらについて」を意味し、「資本と労働の権利と義務」という表題がつけられた。カトリック教会に社会問題について取り組むことを指示した初の回勅(「カトリック・あい」)
なお、新教皇は9日、システィーナ礼拝堂で彼を選出した枢機卿団と共にミサを捧げ、11日の復活節第4主日には、聖ペトロ大聖堂の中央バルコニーから初めての正午の祈りと説教を行う。そして、故教皇フランシスコと同様、12日月曜の特別謁見で、バチカン駐在の特派員たちと面談する予定だ。
(この項はCrux)
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教皇選挙の2日目、5月8日18時10分ごろ、教皇選出を知らせる白煙が、システィーナ礼拝堂の煙突から上がり、朗報を心待ちにしていたバチカンの広場の信者たちから歓声と拍手がわき上がった。新教皇の登場を待つ人々の期待が高まる中、バチカンの大聖堂の中央バルコニーにプロトディアコノ、ドミニク・マンベルティ枢機卿が現れ、ラテン語の式文をおごそかに述べた。
「Annuntio vobis gaudium magnum: habemus Papam!(皆さんに大きな喜びをお伝えします。私たちは教皇をいただきました)」
続いて、ローマと世界に向けて、新しく教皇に選ばれた枢機卿の名前と教皇名が告げられた 新教皇に選出されたのは、ロバート・フランシス・プレヴォスト枢機卿、教皇名はレオ14世。
この告知と共に、広場を揺るがす歓声がとどろき、教皇レオ14世が聖ペトロ大聖堂の中央バルコニーに立ち、最初の挨拶を述べ、ローマと世界に祝福をおくった。
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新教皇レオ14世(ロバート・フランシス・プレヴォスト)は、教皇庁司教省前長官、1955年9月14日、米シカゴ生まれ、米国出身、聖アウグスティヌス修道会会員。1985年から1986年、および1988年から1998年までペルーで、小教区司祭、教区聖務職員、神学校の教員および管理者として奉仕した後、2001年から2013年までは聖アウグスティヌス修道会の総長を、2015年から2023年まではペルー・チクラーヨ教区の司教を務めた。2023年に枢機卿に任命され、同年に教皇フランシスコによりバチカンの司教省の長官に任命されると同時にラテンアメリカ委員会の委員長に就任していた。英語、スペイン語、イタリア語、フランス語、ポルトガル語を話し、ラテン語とドイツ語を読む事が出来るなど、語学に堪能。