(読者投稿)菊地司教「シノドスの道の今後について」を読んで—「バチカン指示待ち症候群」から脱しなければ

菊地司教が表題の文書を7月16日に発表しました。(カトリック中央協議会ホームページ参照)読んだ直後、とても失望しました。カトリック司教協議会会長・枢機卿そしてシノドス特別チームメンバーである方が、この程度のことしか書けないのか、と情けなくなりました。ひと言で言えば「バチカン指示待ち症候群」です。これでは日本において「シノドスの道」が進んでいないのは当然です。更に日本の福音化が遅れているのも必然です。

 この文書全体を図式化すると、「バチカンの文書発表→日本語訳→聖職者の勉強会→信徒への指示」のようです。今回のシノドスが意図したことと真逆の方法です。

・全体としてバチカンの指示待ちになっていること。日本においてシノドスをどのように推進していくのかというビジョンがないから、そうなるのでしょう。

・文書の翻訳に時間をかけすぎて、そのために後手後手になっていること。日本の指導者たちは(”公式”の)翻訳が出ないと、何も発言できないようです。シノドス最終文書については、愛読している「カトリック・あい」では発表から一か月以内、昨年11月半ばから翻訳文を掲載していますが、お読みになってもいないのでしょうか。”公式”訳は、今月になってようやく、送料込み880円で発行しました。この8か月の間、シノドスについて司教団の沈黙と不作為が続きました。

・今回の菊地文書は、単なる経過報告です。シノドスの「今後について」何ら指針にはなっていません。指針を出す気力も能力もなさそうです。

・「具体的な取り組みに関しては、司教と担当者向けに勉強会を行い」とあります。勉強会を否定するつもりはありません。行動と並行しなければ、ただのお勉強です。対話を含めた行動から知恵が出てくはずです。信仰の感覚は、知識の積み重ねで養われるものではありません。しかも聖職者の勉強会を最初に行うというわけです。聖職者が得た知識を信徒に伝えることが司牧活動なのでしょうか。教会の中心に立つのは聖職者であるという従来の教会像に依り、そこからのトップダウン方式です。

・「シノドス特別チーム」は、これまで「チーム」としてどのような活動をしてきたのでしょうか。活動記録がどこかに報告されているのでしょうか。特にチームの中にたった1名の信徒がいますが、その方の意見を伺いたいものです。

・その後は「それぞれの教区で・・・取り組む」そうですが、これでは各教区への丸投げです。何のための「特別チーム」でしょうか。この「特別チーム」は各教区でシノドスにどのように取り組んできたのか実情を把握していません。調査をやろうと思えば今でもできるはずです。

・文書には「ロードマップ」なるものが示されています。3年間を三期に分けて、理解・取り組み・評価の3項目を当てはめています。それぞれの期において、何をやるのか具体性が全くありません。第一期における解説書を準備中とのことですが、9月上旬に公表予定であれば、概要は出来上がっているはずです。今すぐ公表できるはずですが、それをしません。ロードマップと銘打っていますが、ただのスケジュールのメモ表にすぎません。

 今回の文書は筆者が複数の方々の意見を参考にして、熟慮して書いたものではなさそうです。特別チームには、シノドス遂行の熱意も実行力もありません。彼らに任せたままでいると、日本のカトリック教会は、ますます衰退するでしょう。このような指導者に抗うのは困難ではありますが、志のある信徒・修道者・司祭たちによる下からの改革が必要です。

(2025.7.20記 南の信徒)

 

 

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2025年7月20日