(2024.10.3 Vatican News Isabello Piro and Deborah Castellano Lubov)
バチカン報道局は3日、記者会見し、シノダリティ(共働性)をテーマとする世界代表司教会議(シノドス)第16回通常総会第2会期の開会について説明。会議の主要テーマになるはずの平和、赦し、女性の役割、そして10の研究グループの作業状況などについて、それぞれの担当者が語った。
会見に出席したのは、今総会の特別秘書であるジャコモ・コスタ神父、シノドスの特別秘書であるリッカルド・バトッキオ大司教と総会代表議長のシスター、マリア・デ・ロス・ドロレス・パレンシア・ゴメス(聖ヨセフ修道女会)、テキサス州ブラウンズビルのダニエル・アーネスト・フローレス司教、そして、バチカン広報省長官で総会の広報担当責任者、パオロ・ルッフィニ氏。
*ルッフィーニ広報省長官「会議の中心にあるのは霊性と祈り」
会見の冒頭、ルッフィーニ長官が始まった総会第二会期の会合について説明。それによると、3日朝の総会の会議には出席予定者365人のうち356人が出席。各グループの報告者が選ばれ、今会議のための討議要綱の「基礎編」に焦点を当てた5つの作業の初回が行われた。会合では「精神性と祈り」の重要性が強調され、すべての参加者、特に戦争で荒廃した地域や苦しんでいる地域から来た人々の心と精神に、現在の世界の情勢が重くのしかかっている、と説明。教皇フランシスコが繰り返し述べておられる「暴力を止めるためにあらゆる手段を講じること」、「平和への道を開くこと」の必要性が確認された。
また、長官は、2021年に始まった現在の”シノドスの道”の進展に不可欠な役割を果たしている 10 のテーマごとの作業グループの重要性を強調した。
*コスタ神父「 作業グループはシノダル(共働的)な生き方の”実験室”」
コスタ神父は、「シノドスは”議会”ではなく、傾聴と交わりの場だ」とされる教皇フランシスコの注意喚起を繰り返し、「この言葉は単なる”修辞的”な発言ではなく、生きた経験です」と述べた。そして、作業グループを「シノドス生活の実験室」とし、世界のすべての信者の声に開かれ、作業結果を取りまとめる来年 6 月まで意見を受け入れるよう勧めた。そして、「10の作業グループは閉鎖的な委員会ではなく、教会が協力することを学ぶ”共同スペース”。彼らの使命は、総会第二会期の準備要綱の内容に関連するが同一ではないトピックについて“ミニ・シノドス”を行うこと」と説明。
また今総会の第2会期と昨年10月の第1会期の違いについて、「第1会期の会議の目標は、(世界の司祭、信徒たちの)多様な視点、つまり『教会の物語』に耳を傾けることだった。第2会期の会議の役割は、統一を生み出すことなく調和を促進することを目指し、これまでの歩みの成果として教皇に指針を示すこと」と指摘。
「会議でとられている方法は、より深い分析のための重要なポイントを『霊的な対話』を通じて特定すること、さらなる探求の余地を残し、厳格な結論を避けることに役立ちます」と述べた。
*バトッキオ大司教「赦しと神学者の重要性」
神学者のバトッキオ大司教は、10月1日夜に聖ペトロ大聖堂で教皇が主導した悔悛の徹夜祭でテーマとされた「赦し」について語り、徹夜祭は「教会であることの意味についてのモデル、意識を提供した。罪人は、”部外者”ではなく、私がその重荷を担うのを手伝わねばならない人。私たちの教会は、神の慈悲の受け手としての教会でなけらばならない」と強調。
また、「会議における議論に「神学的理解」を提供する、という任務を負った神学者に貴重な役割が与えられています。それは、第1会期に比べて、第2会議の会合では、神学者たちの席がもっと中央に配置されていることからも明らかだ」と語った。
*シスター、パレンシア ゴメス「女性の役割の認識が強まっている、『女性助祭』は探求が続けられるべき」
シスター、パレンシア ゴメスは、会議における「大きな自由と大きな熱意」について語り、参加者が「この世界の極端な現実を認識しながらも、それを私たちの父である神の目を通して見ながら」共に歩んでいる様子を説明。「このレンズを通してのみ、私たちはシノダリティ(共働性)と使命の具体的な経験の中で成長できるのです」と強調した。
また、記者から、「教会における女性の役割」について聞かれたのに対して、「女性の役割については、さまざまな状況や大陸で、すでに大きな進歩が遂げられています」とし、中南米での自身の経験に基づいて、「女性の役割、その賜物、貢献は、シノダル(共働的)な教会でますます強く認識されています」と述べた。
女性の助祭職の問題については、「まだ機が熟していませんが、教会の歩みの中で引き続き探求されるべきです」と語った。
*フローレス司教「『沈黙』はシノダリティ(共働性)の基本部分」
フローレス司教は、10月1日にシスター、マリア・イグナシア・アンジェリーニが行った瞑想に言及し、”シノドスの道”における「沈黙」の重要性を強調。「『沈黙』は何もない空間ではなく、言葉が浮かび上がる意味に満ちた空間。沈黙は、シノダリティ(共働性)の基本的な部分であり、世界に対するより深い精神的理解を可能にします」と述べた。
司教は、会議における「地域の視点がもっている価値」についても取り上げ、「地域の視点は、真実の敵ではない。教会が規律正しく忍耐強く耳を傾けることを可能にします。これは、世界におけるキリストの存在をより広い視点で捉えることに繋がります」と指摘。さらに、「今シノドスの課題は、今日の教会の生活と経験を表現する一貫した声を見つけること… 集合的な『私たち』がシノドスの活動に不可欠であり、個人の視点よりも大きな価値を持つことを思い起させます」と語った。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)