(2024.10.14 Vatican News Christopher Wells)
世界代表司教会議(シノドス)総会の第2会期会合は11日の討議でシノダリティ(共働性)に関する関する意思決定過程に焦点を当て、透明性、説明責任、評価の必要性を確認した。
これまで数日間の会合での討議は、事前に提示された討議要綱 の 本編第2部「道筋」(・シノダリティ(共働性)をどのように養成するか ・使命を果たすための教会の識別 ・意思決定過程)に集中し、特に教会指導者が意思決定を行い、それを実行する方法に焦点が当てられてきた。
14日の記者会見では、シノドス情報委員会のシーラ・ピレス事務局長が、シノドス総会の討議について、「キリスト教の伝統と、地元の慣習や法律との調和を見出す際に、時々生じる問題」に言及し、さまざまな状況での教会の経験に耳を傾けることの重要性を強調された、と説明した。そして、洞察と提案は、すでに多様な現実を経験している人々からもたらされた、という。
また事務局長は、子供たちがカトリック学校に通う重要性、教育と福音宣教における学校の役割など、過去数日間のより顕著なテーマのいくつかに触れた。
討議の中でもう 1 つの重要な課題となったのは、虐待、特に修道女に対する虐待の問題であり、さまざまな発言者が、この問題に対処するための措置と手順の策定を進め、実行する必要性を強調した、という。そして再び、「教会における女性の役割」全般が重要な議論のテーマとなり、「神学校の養成において女性がより大きな役割を果たす必要性」もその一つだった。
情報委員会パオロ・ルッフィーニ委員長は、「女性、そして一般の信徒を教会内の意思決定過程に参加させる必要性」について議論されたことを強調。教会の文脈でそれが何を意味するのか、どのように達成できるのかなど、説明責任に関する問題にも触れられた、という。
過去数日間に行われた数多くの発言で強調されたのは、さまざまなルールですでにシノダリティ(共働性)を実践している教会から学び、すでになされているシノダリティをさらに強める必要性、親密さ、活動的な関係、そして教会全体で人々を意思決定に参加させることを通じ、あらゆる種類の『聖職者主義」に抵抗する必要性などだった、としている。
・・・・・・・・・・・・ また、この日の記者会見には、中南米修道者連盟(CLAR)会長のシスター、グロリア・リリアナ・フランコ・エチェヴェリ、ルワンダ・チャンググ教区のエドゥアール・シナヨベ司教、ラトビア・リガ教区のズビグネフス・サンケビクス大司教の3人がゲスト参加して意見を述べた。
*中南米修道者連盟(CLAR)会長のシスター・リリアナ「『透明性』は教会に存在せねばならない『文化』」
シスター、リリアナは、今回のシノドス総会における考察は「イエスの行動」を「私たちの前に提示する」ものであり、「シノダリティ(共働性)に浸透すべき福音主義の価値観と様式」と指摘。また、献身的な証言に基づく有意義な育成の必要性、他者と共に「イエスの様式を採用できるようにする」方法で取り組みを強調した。
また、「識別」について、「聖霊が教会に何を求めているかを判断する可能性を提供します。個人的かつ共同体的な識別は、旅と使命に関する確信を求めて、多様性の中で共に見つめるのに役立ちます」と述べ、このために「教会全体にわたる参加型の仕組み」の重要性を指摘。
シスター、リリアナはまた、14日の朝の討議について、「主に『透明性の文化』の概念を中心に展開されましたが、透明性は『ツール』ではなく、教会に存在せねばならない『文化』であり、教会の様式と存在そのものに浸透しなければならない文化なのです」と強調した。
*ルワンダのエドゥアール・シナヨベ司教「大量虐殺から30年、和解のプロセスは今も続く。シノダリティは有用」
ルワンダのツナヨベ司教は、まず、今回のシノドス総会は、「使徒たちが賜物を受け取った聖霊降臨の上の部屋で生活し、経験したことに匹敵する」とその意義を評価した。
そして、30年前にルワンダを襲った大量虐殺の後の状況について、「約30年経った今も、統一を目指す和解のプロセスが続いています」とし、教会は司牧者たちが人々を癒すために働き、被害者と加害者の両方に寄り添っている」と述べた。
今回のシノドス総会のテーマとなっているシノダリティ(共働性)は、「一致と和解を強化する機会として、私たちが生かそうとしているものであり、ルワンダの人々が前に進むために、兄弟愛と精神的な生活スタイルに基礎を置く必要があることを理解するのに役立つ、生きた教えとなるもの」と指摘。
シノドス総会で得た経験は、交わりの精神で生きるのを助けることで一致を生み出すことを目的とする、さまざまなアプローチを深める」ために有益、と語った。「参加」と「傾聴」の重要性、および宣教師による福音宣教の必要性を強調した。
*ラトビアのサンケビクス大司教「シノドス総会を、全ての信者を教会に巻き込む機会に」
ラトビアのサンケビクス大司教は、今回のシノドス総会が「『洗礼を受けたすべての人を教会に巻き込みたい』という私の心からの強い願いに応えるものとなり、彼らを『神の王国を世界中に広げる』ための福音宣教者にする機会になって欲しい」と述べた。
そして、司教に就任当初、記者たちに、カトリック、プロテスタント、そして善意を持つすべての男女を巻き込み、精神的な再生を促す、という「戦略的目標」について語ったことを振り返り、このシノドス総会は「洗礼を受けたすべての人々のカリスマを解放する」ことを目指さねばならないという強い信念を表明。この目標は「教会内の共同責任と分散化の概念に関連しているが、世俗的または民主的な方法ではなく、教会と精神的な交わりの表現」としてのもの、と指摘した。
また大司教は、第二バチカン公会議の「現代世界憲章」に言及し、神の存在と計画の真の識別に焦点を当てた討議要綱の第58項を挙げ、「このシノドス総会の最終目標は、教会を『前進』させ、さらに宣教的なものにする、という使命にあります」と強調。シノドス総会の参加者たちは、「世界中のさまざまな教会の取り組みを知り、良い成果が出ている地域社会を特定し、そこから学ぶ必要があります」と語った。
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14日の午後には作業グループが報告書を作成し、15日の朝には討議要綱・本編第3部の「場所」(・共通の旅の領域・唯一無二のカトリック教会における現地の教会・教会の一致を形作る絆・ローマ司教の一致への奉仕)について協議を始める。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)