・「助け合いながら、共に歩む」菊地大司教の待降節メッセージ

2021年待降節メッセージー助け合いながら、ともに歩む

 2021年11月27日   カトリック東京大司教区 大司教 菊地功

 「いつも目を覚まして祈りなさい」と呼びかける主は、私たちが、「時のしるし」に心を向けるよう招いておられます。命の危機すら感じさせられた感染症の状況の中で、主の降誕を迎えるために準備をするのは、今年で2回目となりました。全体の状況は明るい兆しも見られるものの、感染の再燃を危惧する声もあり、先行く道筋が完全に見通せるようになったわけではありません。

 私たちはこの2年間、困難な状況の中で互いに支え合い、助け合いながら、共に道を歩むことの大切さを肌で感じました。同時にそういった神の目で見た真の連帯が実現し切れていないことも知っています。私たちのいのちは、「互いに助けるもの」となるように、私たちに与えられています。助け合い、支え合いながら生きることは、私たちがこの命を、よりふさわしく生きていくために欠くことのできない務めです。

 教会は今、2023年秋に向けて、シノドスの歩みを共にしています。教会は、神の民として、互いに支え合い、助け合いながら、共にに歩んでいくことによって成立しているのだ、ということを、実際に体験しようとしています。共に歩むことの大切さは、今の世界の状況の中で私たちが「時のしるし」を読み解くとき、真っ先に気がつく神からの呼びかけです。

 今しばらくは、慎重な行動が必要です。まだ以前のような集まりができませんが、しかし、共にいてくださる神の誕生を前に、より良い準備ができるように、互いに支え合いながら歩み続けましょう。

(編集「カトリック・あい」=漢字の表記は、メッセージの意味が、書き言葉でより良く伝わるように、当用漢字表記に統一してあります)

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2021年11月27日