(2017.9.21 Tablet Christopher Lamb) 教皇フランシスコは21日、自身が設置した「幼児保護のための教皇立委員会」(幼児虐待に関する委員会に初めて出席し、教会がこの問題を真剣に受け止めるのを長い間怠ったことを認め、性的虐待で有罪となった司祭たちに寛容な態度をとることは絶対にしない、と約束した。また、子供たちに害を及ぼした人々に司祭としての場はありえない、とし、この問題の扱いについての自分自身の過ちから学んだ、と述べた。
この会合には14人の委員が出席し、教皇は、あらかじめ準備してきた書面をそのままでは読み上げず、自身の率直な言葉で20分にわたって語った。委員の一人で精神医学の専門家で英議会上院議員のシェイラ・クレア・ホリンズ女史によると、教皇は「小児性愛が立証された場合、その司祭を許すことはない。カトリック教会はこの問題がどれほど深刻かを理解するのが遅かった」と述べ、この問題に適切に対処する教会にするよう努めることを約束し、「これまでに起こったことを深く恥じている」と詫びられたという。
教皇は今年初め、イタリアのクレーマ教区の67歳の司祭に対する司祭職はく奪の処分を緩和したことで批判されていたが、この会合で教皇は、これが誤りだったことを認め、これを教訓に、二度と過ちを繰り返さない、と約束した。「幼児性的虐待で有罪判決を受けたものは教皇に許しを求めるようとするだろうが、そのような人物に許しの署名をしたことはないし、これからも絶対にしない」と語った。そして、小児性愛は‶病気〟だとしつつ、教会が性的虐待の問題に速やかな対応をしてこなかったが、‶預言者的〟な男女の皆さんのおかげで、問題を真剣に受け止めるようになっている、と感謝を述べた。
会合に向けた教皇の準備書面で、教皇は性的虐待に対して”zero tolerance” (容赦なき対応)をとることを改めて確認し、この問題への的確な対処を怠った司教、修道会責任者に説明義務を課する法律を施行することを言明。「いちばん信用されねばならない聖職者たちが犯した性的虐待を恥じます。性的虐待は恐るべき罪であり、キリストと教会の教えに完全に逆らう行為だ、と明言します」と深い反省の意を表した。
この委員会については、性的虐待の実態把握と犠牲者へのケア、再発防止などについての具体策をまとめ、教皇庁に提言することになっていたが、今年初め、委員の一人で聖職者による性的虐待の被害者だった女性が「バチカンの担当部局が提言を受け入れるどころが、妨害するような行為をした」と抗議して辞任した。
彼女は、辞任後も教会に対するこの問題への対処についての助言を続けており、今月初め、バチカンで行われた世界の新司教たちの集まりでも講演をしている。だが、聖職者による幼児性的虐待被害は今になっても続いており、先週も、ワシントン駐在のバチカンの外交官が幼児ポルノ画像を所持していたのが発覚して、バチカンが「違法行為の可能性がある」として更迭を発表している。
(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)