(2017.1.9 バチカン放送)
教皇フランシスコ、駐バチカン外交団に新年の挨拶 – EPA
教皇フランシスコは、1月9日、駐バチカン外交団との新年恒例の集いを主宰し、出席した182か国・組織の大使・使節に対して、最近の国際情勢を背景に、特に世界の平和と安全をテーマに話された。
今から100年前、世界は第一次大戦の只中にあったことを思い起こされた教皇は、この大戦を境に戦争はますます世界規模の様相を帯びると共に、全体主義的政権の台頭がその後様々な分裂を社会に生み出していったことを振り返られた。
そして、「1世紀経った今、世界の多くの地域は長い平和を享受し、これまでにない経済発展を遂げる一方で、各地でいまだ多数の人々が思慮のない紛争に巻き込まれ、無実の市民が憎しみと暴力のもとに苦しみ、命を奪われ、移民・難民たちの悲劇が後を絶ちません」と指摘。「現状への憂慮と未来への不安に皆が包まれる現在、安全と平和について考え、未来への歩みの展望を示したい」と述べられた。
教皇は、特に宗教を動機とする暴力を注視。かつてヨーロッパでもキリスト教間の分裂や暴力的紛争があったが、「その一方で宗教的思想から発した、教育・医療などを通した共通善への貢献や、人間の尊重を中心に据えた活動が、平和に寄与し、民族・文化を超えた共存・協力の証しになったことも忘れてはなりません」と話された。
「残念ながら今日でも、宗教的体験を、自分を他人に開くのではなく、自己閉鎖と、自分と異なるものの排除、暴力を行なうことの口実にする傾向がある」として、原理主義に端を発するテロリズムに言及。テロリズムを「神の名を悪用する狂気の殺人、支配と権力の確立を求めて死を蒔き散らすもの」と非難された教皇は、神の名のもとに殺人が犯されることが決してないように呼びかけるため、すべての宗教指導者に一致した協力をアピールされた。
「原理主義的テロリズムは、精神的貧しさの結果であると同時に、しばしば社会の貧困とも密接に結びついています」と指摘しつつ、神を敬うことと隣人への愛を対立させてはならないことを人々に伝え、「信教の自由を公共の場で保証することで、宗教の社会への前向きな寄与を認めることが大切です」と述べられた。
教皇は政治指導者たちに、「自分たちの市民の安全だけを保証するに留まらず、真の平和の推進者、平和を作り出す人として活躍して欲しい」と希望を述べられ、「平和は、一度完成したらそれきりのものではなく、一人ひとりと社会全体の協力によって、絶えず作り出していくもの」「平和構築のためにはまず暴力を排除することと、人間一人ひとりの尊厳を尊重することが不可欠です」と強調。
「平和構築には、戦争の元となる不和の原因、特に不正義などを取り除くことが重要ですが、それとともに、傷を癒し、壊れた人間的関係を根本から修復するための赦しが必要なのです」と説かれた。
また、教皇は移民・難民問題について、「尊厳ある受け入れの努力」を改めて呼びかけられたほか、社会的不平等や腐敗を「平和の敵」として警告された。「平和は賜物であり、挑戦であり、努力です。平和が賜物であるのは、神ご自身の心からあふれるものだからです。『挑戦』なのは、すでに乗り越えたものではなく、絶えず獲得しなければならないからです。『努力』なのは、平和を求め作り出そうとするすべての善意の人々の情熱的な働きが必要だからです」。
このように述べた教皇は、新しい年にあたり、すべての国と国民の間に、真の平和のために共に働く機会が育っていくことを願われた。
アフガンで自爆テロ、100人以上が死傷、タリバンが犯行声明(2017.1.11 産経ニュース)
アフガニスタンの首都カブール南部の議会議事堂近くで10日、2回の爆発があり、AP通信によると、少なくとも38人が死亡、72人が負傷した。反政府武装勢力タリバンが犯行声明を出し、自爆テロを実行したと認めた。
タリバンはアフガンの情報機関、国家保安局の職員らが乗ったミニバスを狙ったとした。内務省によると、渋滞の中で最初に自動車爆弾が爆発し、治安当局が現場の整理に当たっていたところに、何者かが歩いて近づき自爆した。
地元民放トロテレビによると、南部ヘルマンド州の州都ラシュカルガーにある国家保安局の事務所近くでも10日昼、爆発があり、7人が死亡した。地元警察は自爆テロとみて調べている。犯行声明は出ていないが、事務所ではアフガン政府関係者と武装勢力との間で和平に関する交渉が行われていた。(共同)