
(2026.2.22 Vatican News Antonella Palermo)
教皇レオ14世は22日、四旬節第一主日の正午の祈りに続けて、 24日で5年目に入るロシアによるウクライナ侵略戦争を念頭に、即時停戦、平和への道を開く対話の強化を、関係国指導者たちに強く訴えられた。
教皇は、この戦争がもたらしている苦難と荒廃を生き抜こうとしている人々に思いを馳せ、「あまりにも多くの犠牲者、あまりにも多くの命と家族が打ち砕かれ、あまりにも甚大な破壊、あまりにも言葉に尽くせぬ苦しみ!あらゆる戦争は人類全体に刻まれた傷だ。死と荒廃、世代を超えて刻まれる痛みの跡を残します。平和は先延ばしにできません。私たちの心に宿り、責任ある決断へと結実すべき緊急の要請です」と強調。
そして、全世界の信者たちに「ウクライナの苦難に直面する人々と、この戦争及び世界のあらゆる紛争によって苦しむ全ての人々のために祈りを捧げましょう。待ち望まれた平和の贈り物が、私たちの時代に輝くように」と強く促された。
*繰り返される平和への訴え
ロシアによるウクライナ大規模侵攻開始から5年目に入ろうとしているこの日の教皇の訴えは、苦い後味を残すものの、それでもなお希望を絶やさぬものとなっている。教皇フランシスコがウクライナの殉教者たちへの深い憂いを伴い、欧州の心臓部における平和を切実に訴え続けてきた事実と一致する。レオ14世が教皇に選出直後に戦争を「無意味」と呼び、「真に公正で永続的な平和を一日も早く達成すること」の緊急性を強調した際にも、同様の訴えが繰り返された。
教皇の祈りでは、「全ての捕虜解放と子供たちの家族への帰還」が繰り返しテーマとなっている。爆撃による被害を悪化させている厳しい冬の寒さが、特に教皇にとっての懸念だ。「武器の轟音が止み、関係諸国が国際社会の支援と関与のもと、誠実で直接的かつ敬意ある対話に臨む勇気を見いだせますように」と、主の降誕の日のメッセージでも願われていた。
*ウクライナ支援の継続と戦争犠牲者への心からの連帯
フランシスコ教皇がなさったウクライナ国民への連帯を引き継ぎ、教皇レオはバチカンの援助担当者を通じてウクライナへ人道支援を続けている。ロシアのプーチン大統領とも電話会談をした。戦争被害者と緊密に連携する団体、前線のウクライナ兵士の母や妻、機会を奪われた子供や若者たちを受け入れた。緊急避難所にいる人々とも面会し、ウクライナからの巡礼者とも会われ、「多くの聖人の証し」と「多くの殉教者の血」に富む土地の信仰を称賛され、励まされた。
昨年12月のウクライナのゼレンスキー大統領との謁見では、聖座が交渉の場を提供する意向を改めて表明。慎重ではあるが、首都キエフ訪問も検討している。ハイブリッド戦争の激化と市民や生活インフラへの甚大な被害が続く中で、欧州とイタリアの関与の重要性も強調されている。昨年8月末には「対話への真剣な取り組み」を望み、ウクライナ独立記念日には「暴力に傷ついた心で」戦没者遺族と避難民に哀悼の意を表明された。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)