☩聖ステファノ殉教者祝日の正午の祈り「私たちも愛と赦しの中で成長できるように」

教皇フランシスコ 2022年12月26日 聖ステファノ祝日のお告げの祈り教皇フランシスコ 2022年12月26日 聖ステファノ祝日のお告げの祈り 

(2022.12.26 バチカン放送)

 教皇フランシスコは26日、聖ステファノの祝日の正午の祈りの集いで、初代教会の助祭、教会の最初の殉教者であるこの聖人の証しをテーマに、次のように説教をされた。

 教皇の説教の要旨は次のとおり。

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 昨日、私たちは主の降誕を祝った。典礼はこの出来事をより深く受け入れるために、それを祝う期間を1月1日まで広げ、主の降誕の8日間としています。

 しかし、驚くことに、この日々には、聖なる殉教者たちのいくつかの劇的な生涯が記念されるのです。たとえば今日記念されるのは、キリスト教の最初の殉教者、聖ステファノです。翌々日には、ヘロデ王の命によって殺害された幼子殉教者たちが、記念されます。このように典礼は、私たちを明るい光や、食卓、贈り物といった世界から引き離そうとしているように思われまずが、なぜでしょうか。

 それは、主の降誕は一人の王の誕生の”おとぎ話”ではないからです。私たちを悪から解放するため、エゴイズム、罪、死といった、私たちの悪をご自分に引き受けられる、救い主の訪れだからです。殉教者たちは、主に最も似た存在である。「殉教者」という言葉は、証人を意味します。つまり、自身の生き方を通して、悪に対し、慈しみをもって勝利したイエスを、私たちに見せてくれる人々なのです。現代にも殉教者は数多くいます。今日、イエスを証しし、迫害を受けたこれらの兄弟姉妹のために祈りましょう。

 では、私たちはイエスを証ししているでしょうか。どうしたらより良い証しができるのでしょうか。聖ステファノの生き方は、それを教えてくれます。

 使徒言行録は、ステファノがエルサレムの共同体の中で選ばれた七人の助祭の一人であった、と伝えています。彼らは食事の世話や分配などの奉仕のために聖別された人々でした。しかし、ステファノの活動はこうした奉仕にとどまらず、出会う人にイエスを語り、神の御言葉と使徒たちの教えに照らして信仰を分かち合いました。

 御言葉を受け入れ、その素晴らしさを伝え、「イエスとの出会いが、いかに人生を変容させるか」を語るーそれがステファノの証しのもう一つの側面でした。これはステファノにとって非常に大切なことであり、そのためには迫害者の脅しにも屈しませんでした。

 「慈愛と福音を告げ知らせること」。これがステファノの証しでした。彼の最も偉大な証しは、その慈愛と福音の告知を一致させることができた点にあります。ステファノは、死の間際に、イエスに倣い、自分を殺そうとする者たちを赦しました。その時、彼は最も偉大な証しを残したのです。

 これが、私たちの問いに対する解答です。私たちは、兄弟たちへの慈愛の業と、神の御言葉への忠実、そして赦しを通して、より良い証しをすることができます。赦しは、私たちが他者に慈愛を真に実践しているか、イエスのみことばを生きているかを、自ずから物語るもの。赦しは、人に与えることのできる最も偉大な恵みの一つです。それは、私たちが「イエスに属する者」であると同時に、「イエスに赦された者」だからです。

 お生まれになったばかりのイエスに赦すことのできる心を願いましょう。自分を傷つけた人のために祈り、心を開き、和解のための一歩をしるす力を願いましょう。私たちが慈愛のうちに、御言葉への愛と赦しの中で成長できるよう、殉教者の元后マリアが助けてくださいますように。

(編集「カトリック・あい」)

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2022年12月27日