Russian drone and misille strike in Kyiv
(2025.6.18 Vatican News Christopher Wells)
教皇レオ14世は18日の水曜恒例一般謁見で、「現代の科学兵器の ”残虐性 ”が、戦闘員たちを 過去よりもはるかに酷い”蛮行” へと導く危険性がある」と警告、世界の指導者たちに 対し、「戦争は常に敗北だ。平和では何も失われないが、戦争ではすべてが失われる 」と述べ、和平実現に全力を挙げるよう、強く求められた。
教皇は、「ウクライナ、イラン、イスラエル、ガザをはじめとする戦場からの叫びによって、教会の心は引き裂かれている 」と嘆かれ、「私たちは、決して戦争に慣れてはならない。強力で洗練された武器への誘惑を、拒絶せねばなりません」と述べた。
さらに、現代の戦争における 「あらゆる種類の科学兵器 」の使用は、「戦闘員を過去の時代よりもはるかに野蛮に導く 」危険性があると警告。
そのうえで、「人間の尊厳と国際法の名において、私は教皇フランシスコが語られた言葉を、世界の責任者たちに向けて繰り返します—『戦争は常に敗北だ』。そしてピオ12世とともに、『平和によって失われるものは何もない。戦争によってすべてが失われるのだ』と繰り返します」と訴えられた。
*ロシアによるウクライナ空爆が続く
ウクライナの民間人を標的にしたロシアの空爆はここ数週間激化しており、夜間の無人機やミサイルによる攻撃で少なくとも18人が死亡、151人が負傷した。
同国のゼレンスキー大統領は「今回の攻撃は、2022年2月のロシアによるわが国への全面侵攻以来、最も恐ろしいものだ」と述べた。国連ウクライナ人権監視団は「キエフへの攻撃は、今年に入ってこれまでで最も死者が多かった」と指摘し、「このような兵器を大都市で使用すること」の危険性を強調、ダニエル・ベル代表は声明で「今回の攻撃は、ミサイルと大量の無人機を同時に人口密集地を標的にしてに配備する、という戦術がもたらす重大な脅威を例証するものであり、民間人の死傷と深刻な苦しみをもたらす」と非難した。
*イスラエルとイランの対立
イスラエルがイランの核開発計画の排除を目的とした攻撃を続けているため、何千人もの人々がイランの首都テヘランから脱出している。
最初の攻撃で、軍幹部や核科学者を含む220人以上が死亡した、と伝えられている。イスラエル軍情報筋によると、イスラエル空軍は一晩でテヘランの20の標的を攻撃した。これに対し、イランはイスラエルに向けて約400発のミサイルを発射し、約40発がイスラエルの防空網を突破した。イスラエル当局は、この攻撃で24人が死亡した、としている。
*イスラエル軍戦車が援助を求める市民に発砲
ガザでは、イスラエル軍が軍事作戦を続けており、表向きは「ハマスの政治・軍事組織を壊滅」するのが狙いとしている。イスラエルは、2023年10月にハマスの武装勢力がイスラエルに武力侵攻し、イスラエル人約1200人が死亡したことを受けて、ガザへの攻撃を開始した。ハマスはこの襲撃でおよそ250人の人質を取り、そのうち50人以上が現在も拘束されている。
17日には、イスラエルの戦車が人道支援物資を積んだトラックを待っていた群衆に砲弾を撃ち込んだ、と報じられ、現場に居合わせた医療関係者によると、60人近くが死亡、220人以上が負傷し、うち約20人が重体だという。イスラエルは同地域での発砲を認め、「事件を調査中」と説明した。
ガザ保健省によると、5月末以来、400人近くのパレスチナ人が殺害され、3000人以上が負傷しており、援助を待つ市民の間でも、多くの死傷者が発生している。同省は、イスラエルによるガザ侵攻が始まって以来、5万5000人以上のパレスチナ人が死亡し、ガザのほぼ全人口が暴力によって避難を余儀なくされている、と主張している。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)