☩「紛争の当事者たち、良心の声に耳を傾けるように」教皇、2023年最後の正午の祈りで

Destruction in Rafah, southern Gaza Strip after an Israeli bombingDestruction in Rafah, southern Gaza Strip after an Israeli bombing  (AFP or licensors)

(2023.12.31 Vatican News By Linda Bordoni)

  教皇フランシスコは2023年最後の12月31日の正午の祈りの説教で、この年に世界中で暴力と戦争によって打ち砕かれた何千もの命のために祈り、これらに「関与」している人々に良心の声に耳を傾けるよう呼び掛けられた。

 説教で教皇はまず、「年の終わりに、私たちは勇気を持ってこう自問しましょう。『武力紛争によってどれだけの命が砕かれたのか?』『どれだけの人が亡くなったのか?』そして、『どれだけの破壊が、どれだけの苦しみが、どれだけの貧困が起きているのか!』」と語られた。

 そして、世界中の武力紛争に関わっている人々に「良心の声に耳を傾ける」よう呼び掛け、 「紛争に関わる人々が良心の声に耳を傾けますように!」 と祈られた。

 教皇の説教は、暴力、死、破壊、強制退去によって荒廃した一年についての悲しい反省に続いて行われ、特に、クリスマスイブに集団暴力で140人以上が死亡、さらに多くの負傷者が出たナイジェリアのプラトー州での悲しいクリスマスを思い起された。

  「残念なことに、ナイジェリアのクリスマスのお祝いはプラトー州で深刻な暴力事件が発生し、多くの犠牲者が出ました。 私は彼らとその家族のために祈ります:神がナイジェリアをこれらの恐怖から救ってくださいますように」と祈られた。

 また、12月26日に西アフリカ・リベリアの首都モンロビア近郊で燃料を満載したタンクローリーが爆発、炎上した事故にも触れ、亡くなった52人、そして多くの負傷者のためにも祈られた。

 ウクライナ、聖地、スーダンなどでは、31日も戦闘が続き、多くの死傷者が出ているが、「苦難を負わされ続けているウクライナ、パレスチナ、イスラエル、スーダンの人たち、その他多くの人々」のために祈るよう、世界の信者たちに求められ、また、 「忘れてはならないのは、”殉教”しているミャンマー・ロヒンギャの人たちです」とも指摘された。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2024年1月1日