(2026.4.2 Vatican News Deborah Castellano Lubov)
教皇レオ14世は聖木曜日の2日夜、ラテラノ大聖堂で主の晩餐ミサを捧げられ、司祭たちに対して「自らの全生涯を神の民に捧げることで主に仕える」よう諭され、「世界中で残虐行為が横行する今の時代に、私たちも、抑圧された人々や困窮するすべての人々と共にひざまずかねばならない」と強調された。
「この世において、とりわけ悪がはびこる場所において、イエスは断固として永遠に、そして全身全霊をもって私たちを愛しておられます」。
説教の中で教皇は、この夜の厳粛な典礼が、主の受難、死、そして復活を記念する聖なる三日間への入り口であることに注意を向けられた。
*主はひざまずいて、私たち一人ひとりの足を洗われる
そして、「愛ゆえに、主が使徒たちの足を洗われたこと」を振り返られ、「主はひざまずいて私たち一人ひとりの足を洗われ、その神聖な賜物が私たちを変容させるのです… 主が水と器とタオルを取り、私たちに示されがのは、単なる『道徳的な模範』をはるかに超え、私たちに『主ご自身の生き方そのもの』を託すこと。足を洗われるという行為こそが、神の啓示を凝縮したなさり方なのです」と強調された。
さらに「イエスが僕の姿をとられたことによって、聖父は、父なる神の栄光を現し、私たちの良心を歪めがちな世俗的な基準を覆すのです」と述べられた。
*司祭は全生涯をかけて神の民に仕えるよう召されている
続いて教皇は、ベネディクト16世の2008年の主の晩餐のミサにおける説教の言葉―「イエスのなさろうとした行為に抵抗したペトロのように、私たちもまた、『神の偉大さは、私たちの考える偉大さとは異なるということ』を繰り返し学ばなければならない」を取り上げ、「ベネディクト教皇は、私たちが常に『私たちに仕える神』、あるいは『何らかの形で勝利を与えてくれる神』を求める誘惑にさらされていることを認めておられました。そして、私たちは、神が実際に、無償で謙虚な足を洗うという行為を通じて、私たちに仕えてくださっていることに、しばしば気づいていないのです」と語られた。
教皇はまた、主による足洗いと、パンを裂くことによる聖体の制定について考察され、「イエスのその行為は、『ご自身をすべて捧げていること』を示しています。司祭たちもまた、全存在をもってそうするよう召されています」と指摘。「司祭職にある愛する兄弟たち。私たちは、全生涯をもって神の民に仕えるよう召されているのです… 主の命令に従い、新約の司祭として任命された司教や司祭たちを通して、神の民全体に対する主の愛のしるしが現されるのです」と説かれた。
*主の愛は私たちの善に先立つ
続けて教皇は、「主の愛が私たちの善や清さよりも先立つこと」に注意を向けられ、「主はまず私たちを愛し、その愛の中で私たちを赦し、回復してくださる… 主の愛は、私たちが主の憐れみを受け入れたことへの報いではありません。主は私たちを愛し、それゆえに私たちを清め、それによって私たちが主の愛に応えることができるようにしてくださるのです」と強調。
司祭たちに対し、イエスからこの『相互奉仕』を学ぶよう求められ、「イエスは、私たちに『報いること』を求めておられるのではなく、その賜物を『互いに分かち合うこと』を求めておられます」とされ、また、「主のように仕えるための必要条件は、司祭自身が主に仕えられることを受け入れること。それは、キリストが『あなた方が、私を僕として受け入れないなら、真に私を信じ、主として従うことはできない』と言われたからです」と述べられた。
*多くの残虐行為の中で人類が膝を屈させられる中で、私たちも…
教皇はさらに「神は御自身において、『支配するのではなく、解放する道』、『命を破壊するのではなく、与える道』の模範を、私たちに示されました… 数多くの残虐行為によって人類が膝を屈させられる中で、私たちもまた、抑圧された人々の傍らで、兄弟姉妹として膝を屈しましょう。そのようにして、私たちは、ご自身を完全に捧げられた主の模範に従おうとするのです」と強調。
「聖木曜日は、熱烈な感謝と真の兄弟愛の日。今晩の聖体礼拝が、すべての教区や共同体において、イエスがそうされたようにひざまずき、その仕えを同じ愛をもって模倣する力を求めるための時となるように」と願われた。
*キリストの伝統を受け継が洗足式
このミサの中で教皇は、キリストの伝統を受け継ぎ、12人の司祭の足を洗われた。その司祭たちは、アンドレア・アレッシ神父、ガブリエレ・ディ・メンノ・ディ・ブッキアーニコ神父、レンツォ・キエーザ神父、フランチェスコ・メローネ神父、クロディ・メルファレン神父、フェデリコ・ペロージオ神父、マルコ・ペトロロ神父、ピエトロ・ヒエウ・グエン・フアイ神父、 マッテオ・レンツィ神父、ジュゼッペ・テラノヴァ神父、シモーネ・トロイロ神父、エンリコ・マリア・トルシアーニ神父。うち11名は昨年教皇レオ14世によって叙階された。12人目のキエーザ神父は教皇による叙階を受けていないが、ローマ教皇庁立大司教神学校の霊的指導者を務めている。
そして、典礼の終わりに、教皇は聖体を聖フランシスコ礼拝堂にある聖体安置所へと運ばれた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)