☩「無関心から抜け出し、声なき女性たちの声となろう」教皇が、女性への暴力反対キャンペーンの催しにメッセージ

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 教皇フランシスコが9日、イタリア放送協会と暴力被害者女性の支援団体共催の「男性による女性への暴力に反対するキャンペーン」にメッセージを寄せられた。

 メッセージの中で教皇は、社会にはびこる女性に対する暴力を根絶する必要を説きつつ、「女性に対する偏見や不正義、根底にある文化やメンタリティー」がその土壌となっている、と語られた。

 そして「あまりに多くの場所・状況の中で、女性たちは軽視され、物のように捉えられています。人が物のように扱われるところに尊厳はなく、『何でも思い通りになり、その存在を消すことさえできる所有物』のように考えられることになります」と強調。

 「いったいどれだけの女性が、暴力の悲劇に打ち負かされ、ひどい扱いを受け、奴隷化され、その心身と命を自由にできると考える者たちの横暴の犠牲になっていることでしょうか」と嘆かれ、マスメディアの対応について、「女性の尊厳と立場の向上を支持しながら、一方で、快楽主義や消費主義のメッセージを伝え続けている」と批判された。

 また教皇は、「『支配』のあるところに『虐待』があります… 囚われの状態を必要とする愛は、愛ではありません。主は、私を完全な尊厳のうちに自由にすることをお望みになります」と強調。女性に対する心身の虐待を無くすため、男女が「互いを尊重し認め合う、均衡の取れた関係のあり方」を再発見する必要がある、とされ、「声なき女性たちの声となり、無関心から抜け出し、あらゆるレベルで勇気と決断をもって行動しましょう」と呼びかけられた。

(編集「カトリック・あい」)

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2023年11月10日