☩「主の昇天は、私たちに大きな喜びをもたらす」-教皇、正午の祈りで

The Ascension of Jesus, by GiottoThe Ascension of Jesus, by Giotto 

 教皇フランシスコは16日、「主の昇天」の祝日の正午の祈りの説教で、「真の神、真の人、そして聖霊についての主の約束であるイエスの昇天は、喜びをもたらすもの」と語られた。

 教皇はまず、この日のミサで読まれたマルコ福音書のイエスの昇天の場面(16章19節)を思い起こされ、「主が天に昇られた時、弟子たちには、喪失感や見捨てられた気持ちがまったくなかった。主が自分たちから離れていかれたにもかかわらず、悲しみに打ちひしがれているようには見えません」とされ、「むしろ、喜びにあふれ、宣教師として世に出る準備ができていたのです」と語られた。

 そして、「では、なぜ私たちも、イエスが天に昇られるのを見て、喜ぶべきなのでしょうか」と問いかけられ、こう答えられたー「昇天は、私たちの間でイエスの使命を全うするからです」。

 さらに、「主は、私たち人間の所に降りられ、罪を償われ、そして今、私たちの肉の体を持って天に昇られます。イエスは、天国に入る最初の人ー彼が真の神であり真の人だからです。私たちの肉の体は天にあり、そのことが私たちに喜びを与えるのです!」と説かれた。

 また、「主の昇天によって、弟子も、私たちも『見捨てられた』のではない、イエスは祈りの中で、弟子たち、私たちと共に、永遠に居てくださる」とされ、「イエスは、ご自身が私たちの罪を償われた傷を父に示されました。そのことが、私たちを保障し、さらには喜び-大きな喜びを与えてくれるのです」と重ねて説かれた。

 弟子たち、そして私たちの喜びのもう一つの根拠として、教皇は、「聖霊を送ってくださる」とイエスが約束されたこと,を挙げられた。「天に昇られた後、イエスは、私たちに聖霊を送ってくださいました。福音宣教に出て行くために、私たちに聖霊を送ることを約束してくださいました。それも、今日の喜び、主の昇天の日の喜びの理由です」と強調。

 最後に、次のように祈られたー「私たちがこの世において、人生のさまざまな状況の中で、復活された方を、勇気をもって証しすることができるよう、天の女王・マリアが助けてくださいますように」。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2021年5月16日