
(2026.2.5 Vatican News)
教皇レオ14世は5日、「子供の権利に関する国際サミット」の参加者たちと会見され、彼らを激励するとともに、「あなたがたのような国際的な取り組みにもかかわらず、世界の子供たちが置かれている状況は依然として深刻です」とし、子供たちを世界の関心の中心に据えるよう呼びかける教会の姿勢を改めて強調された。
「子供の権利、尊厳、福祉を守ろう」という教皇フランシスコの緊急呼びかけに応えて生まれた「カトリック児童支援イニシアチブ」は、強固で一貫性ある制度に支えられた安全で養育的な家庭環境で全ての子供が成長できる環境を作ることが目的。
バチカンの関係部門とカトリック団体が共催し、バチカンの未成年者・弱者保護委員会や様々な修道会、専門家などが参加。世界の子供や家族と連携し、教会指導者・共同体・協力者を支援する公開行動計画の策定に取り組んでいる。
*現代の子どもたちが直面する悲劇的現実
会見で教皇は、世界の子供たち、若者たちが直面している現在の状況に懸念を表明。「イエスが自らのもとに招きたかったこの世の子供たち、若者たちの多くが、養育を受け、生活に欠かすことのできない物品の提供を受ける手立てを奪われています… 彼らが神から与えられた可能性を実現する機会がほとんどない状況は、過去1年間をみても改善されていない」と指摘。
また、「子供たちを危険から守る取り組みが進展していないことも深刻な問題です」とされ、「世界の優先順位に、最も弱い立場にある者たちが置かれなくなってしまったのでしょうか。持続可能な成長に向けた国際的な約束が置き去りにされたのでしょうか」と疑問を呈された。
そして、このような疑問を持つのは、「今もなお多くの子供たちが極度の貧困の中で暮らし、虐待を受け、強制的に避難させられ、教育を受けられず、家族から隔離されたり引き離されたりしている現実があるからです」と述べられた。
教皇はそのうえで、教皇フランシスコの教えに注意を向け、家族の重要性を再確認し、子供たちの「母と父からの愛を受ける権利」を強調。「子供たちの健全かつ調和のとれた成長には、両親の愛が必要です」と説かれた。
*包括的アプローチの必要性
続けて教皇は、「カトリック児童支援イニシアチブ」の活動に目を向けられ、今回のサミットで提起された懸念に対する具体的な対応策策定の取り組みを評価されたうえで、果たすべき使命の二つの本質的な点を指摘された。
第一に、「声なき者の代弁者」であることを自覚し、挫折や失敗、無関心にも挫けずに継続すること。「あなたがたが成し遂げている善行が、前進の力となるように」と促された。
第二に、「子供の横断的求め」への対応の必要。「一つの分野に限定したケアでは、子供たちの多様な求めが見落とされかねません」と注意を与えられた。
そのうえで、教会組織やカトリック団体内の多様なカリスマや専門性を認めつつも、「身体的・心理的・精神的福祉」に配慮した「バランスの取れた」ケアを、子供たちが受けられるように、より一層の調和と協力を求められた。
*子どもの声に耳を傾けよ!
また教皇は、バチカンの人間総合開発省、教皇庁生命アカデミー、修道院長連合会、国際修道会長連合会による支援を支持しつつ、こうした機関、団体の共同責任を果たすための「具体的な措置と行動計画」の策定を求められた。
挨拶の最後に、昨年のこのサミットで提示されたメッセージを取り上げ、教皇フランシスコが「子供たちの声に耳を傾ける」ことの重要性を繰り返し強調したことを指摘して、 「私たちは皆さんと共に、この世界から悪いものを洗い流し、友情と敬意で彩り、皆さんが美しい未来を築く手助けをしたいのです!」と訴えられた。
そして、教皇は、「主の祝福が皆さんにありますように。特に苦しむ子どもたち、生きるための基本的な必要を満たせない子どもたちを祈りの中で忘れないように」と願われて、挨拶を締めくくられた。