☩「トランプ大統領のガザ和平案は現実的、ハマスが受け入れることを望む」-教皇、記者団に

Pope Leo XIV speaks to journalists in Castel GandolfoPope Leo XIV speaks to journalists in Castel Gandolfo  (@VaticanNew)
(2025.9.30  Vatican News  Gabriella Ceraso)

 トランプ前米大統領がイスラエルのネタニヤフ首相の承認を得てホワイトハウスに提出したガザ向け20項目の和平計画について、教皇は30日、記者団に対して、「彼らが受け入れることを望む。現時点では現実的な提案に見える」と語られた。

 そして、特に停戦と人質解放の重要性を強調し、 「非常に興味深い要素がある」と述べ、「ハマスが定められた期限内にこれを受け入れることを願っている」と繰り返された。

 教皇は、ほぼ1か月間毎週火曜日の夕方に恒例となっているように、カステル・ガンドルフォの宿舎前で待機する記者団の質問に答えらえた。

 ガザ和平案、沿岸に接近する船団、米国の核発言への懸念、聖座資金管理に関するバチカン裁判、そしてクピッチ枢機卿を巡る論争についての短い英語コメントが、教皇がバチカンに戻る前にカステル・ガンドルフォで記者団と交わした会話の話題に含まれていた。

*ガザに人道支援物資を届ける船団に「暴力なく、人々が尊重されることを願う」

 人道支援物資を届けるためにガザに接近している船団について、緊張が続く中、教皇は「真の人道的緊急事態に対応したいという願望がある」と指摘し、状況の難しさを強調した。教皇は「暴力はなく、人々が尊重される」ことを願っていると述べた。

 

*米大統領の「戦争省」への名称変更は「単なるレトリックであることを願う」

 核兵器の使用も含めた戦争に備える軍幹部と、ピート・ヘグセス米国防長官が会談したことについて、教皇は「この発言は憂慮すべきだ」とコメントした。これは緊張の高まりを反映しているからだ。トランプ大統領が国防総省を「戦争省」に改称する決定について、教皇は「単なるレトリックであることを願う」と述べた。これは「武力による圧力をかける」という政府のスタイルを示すものであり、「それが功を奏し、戦争が起こらないことを願う。我々は平和のために努力しなければならない」と付け加えた。

*バチカンで進む資金管理裁判には「干渉せず」

 バチカンで進行中の聖座資金管理裁判について問われると、教皇は具体的な内容には言及せず「裁判は進められねばならない」「干渉するつもりはない」と述べ、結論は裁判官と弁護人に委ねるとした。

*中絶合法化を支持する民主党上院議員、シカゴ大司教が賞を授与したことに…「教会の教えは明確」

 英語で質問された教皇は、中絶合法化を支持する民主党上院議員ディック・ダービン氏に、シカゴ大司教ブレーズ・クピッチ枢機卿が賞を授与したことについて意見を求められた。「その具体的な事例については詳しく知らない」と教皇レオ14世は述べた。「上院議員が、私の記憶が正しければ40年にわたる米国上院での職務期間中に成し遂げた全体的な業績を見ることは非常に重要だと思う」

 教皇は困難や緊張を認めつつも、「教会の教えに関連する多くの問題を考慮することが重要だ」と強調した。死刑を支持しながら「私は中絶に反対だ」と言うことは真の生命尊重とは言えず、米国における移民への非人道的な扱いに同意することも同様だと指摘した。

 「これらは非常に複雑な問題だ。誰一人として完全な真実を把握しているとは思わないが、まず相互尊重を深め、人間として、その場合はアメリカ市民やイリノイ州民として、またカトリック信徒として共にこう言うべきだ:『我々はこれらの倫理的問題を精査し、教会として前進する道を見出さねばならない』と。各問題に関する教会の教えは極めて明確である」

*10月1日に回勅「ラウダ―ト・シ」10周年記念祝典を主宰

 教皇は、9月29日月曜夜に到着したカステル・ガンドルフォを、30日午後8時30分頃に車で出発した。教皇は10月1日午後、一般謁見の後、フォコラーレ運動のマリアポリ・センターで開催される国際イベント「気候正義への希望を育む」に出席するため、400人以上の宗教指導者と会談する予定だ。教皇フランシスコの回勅『ラウダート・シ』発表10周年を記念し、教皇は「希望の祝典」を主宰する。世界各国から気候専門家、市民社会代表、機関代表者らが参加する予定だ。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

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2025年10月1日