(2024.3.25 Vatican News Christopher Wells)
教皇フランシスコは25日、使徒的勧告「Christus vivit(キリストは生きておられる)」の公布5周年にあたってのメッセージを発表され、その中で、世界の若者たちに「キリストとの友情から生まれた喜びを皆の前で証しする」ために「自分たちの声」を届けるよう呼びかけられた。
メッセージで教皇は、「若者たち、とりわけ、多くの紛争と多くの苦しみが特徴の世界の中で落胆しているかもしれない若者たちに、私の言葉が新たな希望の源となってほしい、と願っています」と語られた。
そして、「キリストは、生きておられ、無限の愛で皆さんを愛しておられます」とされたうえで、「友人として神と共に歩み、皆さんの人生に神を迎え入れ、人生のこの時期のすべての喜びと希望、問題と葛藤を、神に分かち合っていただきなさい・・・そして『キリストとの友情から生まれる喜びを、人々の前で証しする』という、皆さんが受けた『偉大な使命』を人々に思い起こさせ、皆さんの声を届けるようにしましょう」と促された。
また教皇は若者たちに対し、イエスの臨在の中で生きることで「過去の記憶」が実を結び、「現在に勇気を見出し」、「希望を持って未来に向かう」ことができると語られ、使徒的勧告「Christus vivit(キリストは生きておられる)」は、「人々の声に耳を傾け、対話し、主の御心を絶えず識別することによって共に前進しようとする教会の成果」であり、2018年の青少年問題シノドスが現在進められているシノダリティ(共働性)をテーマにしたシノドス(全世界代表司教会議)を準備する力となった、と指摘。
そして、「私たちの教会の旅の新たな段階を迎えている今、常にルーツに忠実であるとともに、新しい道を探求するための創造性をこれまで以上に発揮することが求められています・・・皆さんは、『前進する教会の生きた希望』です」と若者たちを励まされた。
メッセージの最後に、「『混乱を引き起こす』ことをせずに、私たちを置いてきぼりにしないように。 清浄でよく調整されたエンジン、 そしてあなた自身の特別な生き方をもって、復活されたイエスを喜びをもって宣言しつつ、車を前に進めてください!」と強く希望された。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)