☩「あなたは私の希望、決して失望することはない」ー教皇、第9回世界貧困者の日(11月16日)へメッセージ

File photo of a homeless person in RomeFile photo of a homeless person in Rome  (ANSA)

*苦難の中で希望を証しする

 そして、現在祝われている聖年が、「貧しい人たちを慈善の対象としてではなく、希望の主人公として認識するよう促しています」とされ、「最も貧しい人々を支援するための新たな取り組み」を実施する機会となることを願われるとともに、「労働、教育、住宅、そして健康は、武力によって決して達成されない安全保障の基盤です」と強調。

このメッセージを事前に発表する日として、貧しい人々の守護聖人、パドヴァの聖アントニオの祝日(6月13日)を選ばれた教皇は、世界の信者に対し、「世界に蔓延する不安定さへの対応として、キリスト教的な希望を再発見するように」と呼びかけ、「神への希望は、決して失望に変わることはない」とされ、聖パウロが「私たちは生ける神に希望を置いています」と保証した言葉に注意を向けられた。

また教皇は、貧しい人々が「物質的な安定を奪われているにもかかわらず、しばしば深く永続的な希望を体現していること」を指摘。「彼らは、権力や財産の安定に頼ることはできません… 彼らの希望は必然的に他の場所に求めなければなりません。そして、まさにこの脆弱性の中で、私たちも束の間の希望から永続的な希望へと移行するのです」と述べられた。

さらに、「貧困の最も深刻な形は、神を知らないこと」とされ、教皇フランシスコが使徒的勧告「福音の喜び」を引用し、「貧しい人が苦しんでいる最もひどい差別とは、霊的配慮の欠如。彼らの大多数は、信仰に対して特別に開かれています。彼らには神が必要で、私たちは彼らに、神の友情、神の祝福、神の言葉、秘跡の執行、信仰における成長と成熟の道への促し、を差し出すのをやめてはなりません」(200項)と強く促された。

*錨としての希望

 

教皇はさらに、初期キリスト教徒が希望をどのように”錨”と見ていたかを振り返られ、「キリスト教徒の希望は、主イエスの約束に私たちの心をしっかりと繋ぎ止める錨のようなもの… 戦争、逃避、環境破壊に悩まされている世界においても、この希望が人間の尊厳をしっかりと支える錨であり続ける」とされ、「慈善は、単なる約束ではありません。喜びと責任をもって受け入れるべき、今ここにある現実なのです」と強調された。

*”人間の街”から”神の街”へ

 

続けて教皇は、信仰と社会的責任の間に直接的な線を引き、「貧困は、構造的な根源から取り組まねばならない」という、教会の長年の教えを取り上げ、「貧困には構造的な原因があり、それに対処し、撲滅しなければなりません」とされ、労働、教育、住宅、医療を人間の普遍的な権利として重視する教会の姿勢を反映した政策の必要を強調。。

そして、現代社会に蔓延する「無関心の文化」を批判され、多くの「静かな希望の兆し」―介護施設、炊き出し場、低所得者向けの学校など―が見られるものの、「そのような取り組みはあまりにも見過ごされがちです」と指摘。「貧しい人々は、教会にとって邪魔者ではありません。私たちの愛する兄弟姉妹であり…福音の真理と私たちを繋いでくれるのです」と信者たちに自覚を促された。

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2025年6月14日