☩「共に一致を祈ろう」-香港のキリスト教一致運動の代表団と会見

(2024.5.22 Vatican News  Linda Bordoni)

   教皇フランシスコは22日、バチカンを訪れた香港キリスト教評議会の代表団と会見され、共にキリスト教の一致が進むよう、祈られた。同評議会はプロテスタントのキリスト教一致運動の組織で、世界教会評議会およびアジア・キリスト教会議のメンバーになっている。

 教皇は、水曜恒例の一般謁見の前に、バチカン宮殿のパウロ6世ホールの一室で代表団にお会いになり、訪問を感謝されるとともに、代表団の訪問を「真の慰め」と形容し、キリスト教徒が信仰で一致しているのを見る喜びを表された。

 そして、「キリスト教の一致一は『最後の審判の日』にのみ実現されるだろう」と述べた正教会の故ジジウラス司教を思い起され、「それまでの間、私たちは共に祈り、協力せねばなりません… これは非常に重要です。私たち皆がイエス・キリストを信じており、力を合わせ、共に、一致のために祈ることです」と強調された。

 また、パウロ6世教皇と会見した正教会の故アテナゴラス1世コンスタンティノープル総主教が語った言葉- 「こうしましょう。神学者たちを全員を島に閉じ込めて議論させれば、平和のうちに前進することができるでしょう」を引用された。

 教皇は続けて、洗礼によって私たちは全員、キリスト教徒となり、外に多くの「敵」がいる一方で、私たちは友人になることができる、と指摘されたうえで、「主が私たちに『教会は常に迫害される』と言われたように、敵が存在することも現実です… 信仰に殉ずることは、私たちの教会の歴史の中に常に存在します」とも述べられた。

 最後に、教皇は、聖パウロ6世教皇が1969年にウガンダを使徒訪問されたことに触れ、カトリック教会と英国国教会の殉教者について語り、全員が同じ信仰のための殉教者となった、とされ、「洗礼は2つあります。1つは私たち全員が受ける洗礼。もう1つは主が言われる『血の洗礼』、つまり殉教です。 そして、信仰のために命を捧げた多くのキリスト教徒によって殉教がどのようなものであるかを私たちは皆知っています」と語られた。

 そして、代表団に、共に『主の祈り』をするよう求めて会見を締めくくられた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

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2024年5月23日