☩「中国のカトリック教徒は博愛と慈悲の信仰の証し人となれ」教皇、中国教会に関する会議にメッセージ

Pope Francis' video message broadcast at the Pontifical Urban UniversityPope Francis’ video message broadcast at the Pontifical Urban University 

 また教皇はメッセージで、教皇ピオ11世から公会議の組織化の任務を託された最初の中国駐在バチカン大使、セルソ・コスタンティーニ大司教の重要な貢献に言及。「コスタンティーニ大司教の努力により、バチカンと中国教会との交わりは、すべての中国人民にとって有益な成果をもたらすことができまたし」と述べられた。

*評議会に参加した人々の視線は現代の教会に繋がっている

 そして、この上海での初の評議会は「『戦略の変更』ではなく、教会の性質とその使命に最も適合する道をたどることを課題としました。出席者たちは、キリストの恵みを信頼しており、彼らの未来への視線が、現代の教会に繋がっています」とし、「中国において、主は、(当時から今に至る)過程で、神の民の信仰を守ってくださいました… そして神の民の信仰は、上海での初の公会議の前後、そして今日に至るまで、この時代を通して道を示す羅針盤となったのです」と語られた。

*イエスに従う人々は平和を愛する

 このように上海での初の評議会の成果を語られたうえで、教皇は、中国のカトリック教徒に対して、「ローマ司教との交わりにおいて、今の時代を歩んでほしい」と希望され、「博愛と慈悲の活動を通じて、あなた方の信仰を証しし、それによって社会的共存の調和を図り、”共通の家”の構築に貢献するように」と勧められた。

 さらに、「イエスに従う人々は、平和を愛します。そして、『世界の終末を加速させようとする非人道的な勢力』が働いているのを目の当たりにしているこの時代に、平和のために活動するすべての人々と自分が共に働かねばならないことを知っているのです」と強調された。

 メッセージの最後に教皇は、5月24日を祝日として祝われている上海近郊、佘山の聖母に対する中国のカトリック教徒の献身を賞賛され、中国の教会が「どこにおいても、平和を勝ち取れる」ように、聖母に執り成しを祈られた。

 そして、「上海での評議会を思い起すことは、今日、教会全体にとっての新たな道を示唆するものとなり、現在において福音を宣べ伝え、証しするために大胆に取り組むべき道を開くことにもなり得えます」とメッセージを締めくくられた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2024年5月21日