(2024.9.15 Vatican News Christopher Wells)
教皇フランシスコは15日の正午の祈りに続けて、ベトナムの洪水被害者のために祈られ、モイセス・リラ・セラフィン神父の列福に触れ、筋萎縮性側索硬化症(ALS)に苦しむ人々を思い、そして改めて、ウクライナ、ガザ、ミャンマーなど戦火に苦しまされる国・地域の平和を訴えられた。
ベトナム北部を襲った大雨と嵐は、洪水と土砂崩れを引き起こし、200人近くが死亡、128人が行方不明となっており、犠牲者はさらに増える可能性がある。教皇は、「死者、負傷者、避難者のために祈ります… 神が愛する人々、家を失った人々を支え、彼らを助け人々を祝福してくださいますように」と祈られた。
教皇はまた、ウクライナ、ミャンマー、中東で続く戦争に言及され、「世界を血で染める戦争を忘れないようにしましょう」と平和の速やかな実現を訴えられるとともに、「多くの罪のない犠牲者…戦争で子供を失った母親たち…多くの罪のない命が奪われています」と嘆かれた。
さらに、昨年10月にハマスに人質に取られイスラエルの人々の中で、先月、遺体となって引き取られた5人のうちの1人の母親との面会を回想され、「私は今、彼女と共にあります」として、犠牲者たちのために祈り、「今も、人質にされている人々の家族全員に寄り添っています」と述べられた。そして、「パレスチナとイスラエルの紛争を終わらせましょう!暴力を終わらせましょう!憎しみを終わらせましょう!」と関係者全員に呼びかけられ、人質の解放、和平交渉の継続、平和的解決策を見出す努力を重ねることを求められた。
最後に、教皇は、イタリアで「ルー・ゲーリック病」としても知られる筋萎縮性側索硬化症に苦しむすべての人々を思い起こされ、彼らとその家族のために祈り続けることを約束されるとともに、この病気と闘うための研究や、この病気に苦しむ人々を支援するボランティア団体の活動を励まされた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)