(2021.9.29 Vatican News By Christopher Wells)
教皇フランシスコは29日の水曜恒例の一般謁見で、聖パウロの「ガラテヤの信徒への手紙」をもとにした連続講話を再開され、パウロが取り上げている「難解だが重要」な「義化」について考察された。
「聖パウロは、『義認』はキリストへの信仰によってもたらされる、という事実を主張しています」とされた教皇は、「『義化』を完全に定義するのは容易ではありませんが、『カトリック教会のカテキズム』の助けを借りて、『義化は、ご自分の方から進んで赦しをお与えになる神の憐みの結果』と言うことができるでしょう」と語られた。
*神と私たち人間の関係を回復する「義化」
そして、「私たち罪人は、イエスの死を通して神から赦しと救いを与えられ、神に歓迎され、神と和解するのです。神が私たちに自由に与えられた『義化』は、罪と不従順によって傷つけられた創造主と、その被造物である私たち人間の関係を、回復します」と言明。
さらに教皇は、「私たちがどのようにして『義化』されるかという問題に対しては、聖パウロの教えに別の目新しさを発見することによってのみ答えることができます。『義化』は恵みによってもたらされる」とされ、「聖パウロは、自身の罪深さとダマスカスへの道での回心を常に意識し、『神の恵みだけが自分を救った』ことを発見したのです」と指摘された。